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SAS導入事例

コニカミノルタジャパン株式会社

"Excelツール"の活用で、短期プロジェクトを期限通りに完了
SASとIBM FlashSystem 900を組み合わせた高速分析 基盤が稼働

取材日:2016年4月

SASとFlashストレージを組み合わせ、 1000万件のデータを わずか20秒で抽出できる超高速な分析環境を提供。 他システムとの膨大なインタフェースも、NI+Cのノウハウが詰 め込まれたツールを活用することで低コストに実現することができた。

プロジェクトの背景から構築の舞台裏、そして使われるシステムへの工夫点などの情報をご紹介します。

ライバルに勝つデータ活用を

KMJは、コニカミノルタのグループ会社として、 複合機や消耗品の販売およびサービスを手がける企業だ。ソフトウェアなどの販売も行っており、顧客がオフィス業務で必要とするさまざまな商材を扱う。 2012年には顧客満足 度ナンバーワンをめざす「プリントビジネスコンシェルジュ」を基本方針に策定している。

プリントビジネスコンシェルジュとして顧客の抱えるオフィスやプリントにかか わる課題にワンストップでこたえるにあたって、広く支持されているサービス がある。「CS Remote Care 遠隔診断システム (CSRC)」と呼ばれるも のだ。 CSRCは、 複合機の状態をリモートで診断し、プロアクティブな保守・ 消耗品交換を実現するサービス。 いわゆるIoTの活用事例であり、 そこで蓄 積したデータを活用することで、さらなる顧客満足度向上と自社業務の効率化を達成することが期待できる。

プリントビジネスは、ライバルが多い。 同社はライバルに対して優位性を担 保するために2014年、 最先端の技術とノウハウを導入し、 データ活用で業 界ナンバーワンをめざすことを決めた。

NI+Cの提案内容は白眉

矢部氏は、SAS利用を前提に、 RFPを作成。 システムインテグレーター7 社に声をかけた。 RFPは極めて具体的な内容で、大量データを高速に処理できることや、大量のインタフェースを期限内に接続することなどを、数値目標と共に記した。 その結果、 RFPを見た段階で3社が脱落。2社は見積もりを作ることができず、最終提案に残ったのはNI+Cを含む2社だけになった。

NI+C 法人第1プロジェクト部 第1グループグループ長 福田 康之氏は、「RFPに数値目標が書かれていたため、なんとかクリアしようとがんばりまし た。しかし、要件をみたせない項目が1つだけあったのです。勝てないかもし れないと悩んだのですが、 提案にウソを書くわけにはいかず、リアルな検証結 果を提案書に付記しました」と明かす。

矢部氏の受け取り方は好意的だった。 「NI+Cさんの提案は、 満額回答でした。きちんと検証した上で、 実現可能なものと不確かなことを切り分けて提案してくれたため、クライアントのことを想ってくれる提案だなと感じました」と振り返る。

NI+Cには、豊富なSASの経験と実績がある。さらに、今回の提案では、求 められる要件に最適なハードウェアを提案した。

システム構成図

すべてをデータで語る文化を

KMJは、SASに加え、SAS Visual Analyticsも導入した。大量データを生データのまま、高速に集計・分析できるSAS Visual Analyticsを経営会議で 活用すれば、リアルなデータに基づいて活発な議論を行える上に、原因を調べ るのに時間がかかり、議題を持ち越す必要はなくなる。 そして何よりも、 経営陣に新たな分析基盤の価値を実感してもらうことができる。

分析基盤側では、まず5つの取り 組みをスタートさせた。 物流の効率化、顧客離反確率の算定、売上予 測、在庫予測、および故障予測だ。 物流の効率化は、サービスマンの効率的な顧客訪問を含む。 2015年11月時点ですでに目に見える成果を上 げているのがこの部分で、 故障予測と組み合わせ、 定期保守の際に故障確率の高い複数の項目を確実にチェックできるようにするなどで、顧客

満足度の向上と訪問回数の削減という、一見相反しそうな課題をどちらもクリアできるようになった。 コスト削 減効果は、理論上17~27%になる 計画だ。

現在、予測モデルは10本。 定例会議の場でアイデアを出し合い、その場で SAS Enterprise Guideを操作してモデルを作る。この段階で80%くらいの精 度のものを仕上げ、翌日に完成モデルが納品されるという流れだ。稼働時のモ デル数は3本で、 稼働後約1カ月でここまで増えている。

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