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NI+Cのエクストラネットへの取り組み

エクストラネットへの取り組み

NI+Cでは設立当初より20年以上に渡り、エクストラネット向けのサービスの提供を続け、事業を発展拡大させてきました。 この歴史の中で、企業間取引において受注側となっているお客様とのお付き合いの中で、「多XXX」※というEDIの課題事象に直面してきました。
※多回線、多通信プロトコル、多VAN、多端末、多変換、多取込インターフェース、多画面を指します。

この事象の起因としては、以下の2点が挙げられると思います。

  • 多通信プロトコル、多端末、多変換、多取込I/F、多画面の事象:
    業界毎、発注側企業毎に商流データの提供システムやデータフォーマットが異なること
  • 多回線、多VANの事象:
    発注側企業が特定の回線サービスやVANサービスを採用すると、受注側企業にとっての選択肢は、 発注側企業が採用した回線サービスやVANサービスに限定されてしまうこと

「多XXX」の事象は、コスト面、運用面で負担が大きく、問題視しているお客様が多いことから(図1、2参照)、NI+Cでは、この課題を解決すべく、ひとつのインターフェースを持てば、業界標準的に利用出来る企業間通信ネットワークや、EDIゲートウェイ機能のサービスを提供することを目指して事業に取り組んできました。(図3参照)

図1:ネットワークの標準化

よくある構造

イメージ図

発注先毎に別個のネットワーク…受注側のネットワークコスト:大

業界標準的な発想

イメージ図

網に対して1本のネットワーク…受注側のネットワークコスト:小

図2:データ交換の標準化

よくある構造

イメージ図

発注先のプラットフォーム、形式毎に別個のプラットフォーム,インターフェース…受注側のITコスト:大

業界標準的な発想

イメージ図

ゲートウェイに対して一つのプラットフォームインターフェース…受注側のITコスト:小

図3:NI+Cの取り組み

イメージ図(業界標準的に使えるEDIゲートウェイ機能 + 業界標準的に使えるセキュアネットワーク網 = 重ね合わせてのシームレスなサービス開発)

ここで開発されたサービスが「NMS Plusセキュアドネットサービス」であり、「EDIゲートウェイサービス」になります。 現在では、これをコアサービスとして「.com Exchange」にも適用し、「.com Exchangeセキュアドネットサービス」、「.com Exchange次世代EDIサービス」というブランドで提供を始めています。

エクストラネット向けサービスの原点

これらのエクストラネット向けサービスのあり方の原点は、インターネットにおける企業間取引モデルにおいています。
例として、ある発注元企業がその仕入先に対して、購買ネットワークを構築しようとしたケースを考えてみましょう。
発注元企業はその仕入先に対して、「購買アプリケーションが稼動するサーバーは自社内に設置し、インターネットに公開するので、仕入先の各社様はインターネットを使ってアクセスする環境を整えてください」という展開活動をすると思います。

ここで注視すべきは、「インターネットを使って」とは指定していますが、「ISPはXX社を使って」とは指定していないことです。
インターネットという公共の仕組みは指定しますが、仕入先の各企業がどこのISPとどんな品目を契約するかについては仕入先企業の選択肢に委ねられていることであり、発注元企業は干渉していないということです。
仕入先企業は自らの選択肢と評価基準の範疇でISPを選択すればよいことであり、一方の当事者の選択肢がもう一方の当事者の選択肢に干渉しないのはごく当たり前のことだと思います。(図4)参照

図4:インターネットにおける企業間取引モデル

取引きイメージ図

この考え方は非常に重要で、発注元企業の視点では、その仕入先との紐付き関係は、1:nnn ですが、仕入先の多くは別の発注元企業と取引をしていますので、マルチな取引が可能な仕組みを使いたいというニーズがあります。
このニーズに応えるには、一方の当事者の選択肢がもう一方の当事者の選択肢に干渉しないという原則が必要になってきます。
このごく当たり前のことが、回線サービスやVANサービスについては長年出来ていませんでした。

NMS PlusからJNXへ

この構造を最初に解決に向けたのが「NMS Plusセキュアドネットサービス」です。 マルチキャリアを採用し、サービスの中心にサービス分離帯を設け、一方のユーザーともう一方のユーザーでキャリアや品目を各々別個に選択出来る構造にし、双方の同意により相互接続を可能とする仕組みとしました。
この仕組みは更に認定事業者(CSP)という選択肢を増やして、「JNX」へと発展していきました。(以上 図5、6参照)

図5:NMS plusセキュアドネットサービスにおける企業間取引モデル

イメージ図

図6:JNXにおける企業間取引モデル

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EDIゲートウェイサービス/.com Exchange 次世代EDIサービスへ

これと同様に、通信プロトコルやデータフォーマット変換をマルチカバレジした仕組みが「EDIゲートウェイサービス」であり、「.com Exchange次世代EDIサービス」になります。
「.com Exchange次世代EDIサービス」では、NSPというサービスプロバイダーも存在していますので、既に「ISP」や「JNX」に近いスキームが出来ています。(以上 図7、8参照)

図7:EDIゲートウェイサービスにおける企業間取引モデル

イメージ図

図8:.com Exchange次世代EDIサービスにおける企業間取引モデル

イメージ図

エクストラネット向けサービスの基本理念

NI+Cのエクストラネット向けサービスの基本理念は、
・業界普及水準のサービスレベル、技術レベルを取り込んだ公共に近い姿のサービスを提供する
・ユーザーに適切な選択肢を提供し、加入はユーザー自身で選択が出来るようにする
・そしてユーザーの負担をサービスで吸収出来るモデルを作る
の3点です。

この理念に従えば、NI+Cにとって他のVAN会社との相互接続はごく当たり前のこととなります。(図9参照)

図9:他のVAN会社との相互接続における企業間取引モデル

イメージ図

今後、業際接続が活性化してきた場合には、VAN会社同士の相互接続では恐らく事足りなくなってきますので、公共のHUB機能に各VAN会社が参加する形態が必要になってくるかもしれません。(図10参照)

図10:業際接続における企業間取引モデル

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社会インフラとしてのコミュニティ創り

残るのは、多端末、多変換、多取込インターフェース、多画面の事象です。
「EDIゲートウェイサービス」、「.com Exchange次世代EDIサービス」ではマルチトランスレータを実装し、データフォーマットの相互変換は出来るようにしていますが、この領域はつまるところ、業界や発注側企業に依存する仕組みですので、国、業界、標準化団体を挙げた解決活動が必要になります。

特に負担の大きい中小企業を対象に、経済産業省様でビジネスインフラの実証、普及展開が推進されていますが、ここで志向される仕組みは従来のEDIの枠組みを超えた社会インフラになる可能性を持っています。

更にビジネス動向としても、国際ルール対応(REACH規則や10+2)や中国市場の拡大において、ビジネスデータの流れ方が、当事者間の商流という縦の構造から、サプライチェーン・バリューチェン全体における川上川下での一気通貫性が求められてきます。(図11参照)

図11:社会インフラとしてのコミュニティ創り

イメージ図

川上川下での一気通貫をも可能とする社会インフラとしてのコミュニティを実現しようとするなら、ユーザーが参加するインフラに「価値」の追求という要素が必要となってきます。
こうなってくるとNI+C単体では解決が困難ですので、各種サービス事業者様との連携が求められてきます。

これらを踏えたNI+Cの役割としては、従来路線での国内における「多XXX」の解決というテーマだけではなく、業際接続、中小企業のビジネスインフラ誘致やビジネスの国際ルール対応をテーマに取組むことになってきますし、価値創造のために、商流、物流、金流の融合やユーザーの様々な業務負担をサービスで吸収出来るモデル作りを、その道に強みをお持ちのサービス事業者様と創り上げていくことだと思います。

長年この業界で使われてきた「EDI」という言葉やそこから連想される仕組みを卒業し、社会インフラに相応しいサービスとコミュニティのスキ-ムを構築し、日本国の発展と社会貢献へつなげていきたいと考えています。