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百聞は一見にしかず。MetaQuest2 の Horizon Workrooms はIT歴が長い人にこそやってほしい

投稿者:常田 秀明

百聞は一見にしかず。MetaQuest2 の Horizon Workrooms はIT歴が長い人にこそやってほしい

50手前のインターネット老人会にだいぶ足を突っ込んでいるエンジニアなのでこれまで30年以上色々とITの中でいろいろな技術ができているのを見ていますが「VR」という言葉が出てきてVRゲームが出てきてもあまり触手が伸びてませんでした(iPhoneなどはTouchの頃からアプリストアにアプリを公開するくらいにはアーリーアダプターでしたが)。むしろ避けていました。

その理由は、3D空間と言っても想像の範囲だなということでした。

結論から言えば、「私は間違っていた」。
少なくとも、Horizon Workroomsには可能性を感じさせるものが沢山ありました(VRゲームも面白いね!)

確かに今はハードウェアも重く、バッテリーの持ちも悪いしとても常用するのは辛いけどそういったことはそのうちに技術(と時間が)解決してくれるものだと思います。そういった制約がなくなった時、たしかにこの技術は時代を変える力があるなと感じました。

視野と音がリアル

「視野」:目に見えているモノと、「音」がリアル。この2点につきます。
特に3Dサラウンドから聞こえる「音」は、実際の会議室にいるように錯覚をさせ実際のオンサイトの会議さながらのユーザ体験をもたらしてくれました。

実際問題として、アバターとして3D空間に自分がいるということと、複数人が3D空間にいて会話をするということを理解してませんでした。日々の仕事でGoogle Workspaces(似たような名前だ)のMeet(オンライン会議システム)を毎日6時間以上を2年以上使い続けている身からしてみると会議をするということはMeetをするということで脳みそが最適化されてしまった気がします。

これはMeetなどの通常のWeb会議システムが持つにはいくつかの問題(リアルと比較しての問題であり、Web会議システムのほうが優れいてる点も多々ありますのでここでは触れません)があります。

反応が分わかる!

Horizon Workroomsでは、アバターは利用者の細かい動きをトラッキングして見せてくれます。手を動かす、相槌を打つ、声を発する。実際にはこれらの動作はリアル会議では当たり前の情報として得ることが出来ていました。
オンライン会議で、アイコンタクト(実際には「アイ」ではないですが)があたかもできる様に感じます(毎週、Horizon Workroomsを利用して会議を行っていますがなれてくるとアイコンタクトに近いことが出来ているように思えます。

  • 視野として、ディスプレイを含む画面でプレゼンテーション資料と合わせて会議の参加者が見えるのがかなり便利(Meetなどでは、1画面しかないと説明している資料だけでいっぱいになっており反応は非常に見ずらい)
  • 相手の顔の方向、身振り、特に指先の動きなどがリアル。また音に対してアバターのリップシンクがめっちゃスムーズ(些細な音でたまに口が動いているのはご愛嬌)
  • 変な話だが「内職」は非常にしづらいので基本的には参加者は「積極的に会議に参加している」と思える

貼り付けた画像_2022_06_01_21_11.png

音で状況がわかる!

3Dサラウンドの効果は絶大です。音が脳みそに及ぼす影響は大きいと再度実感をします。横の席で話がはじまると、その方向を自然に見てしまうくらいにリアルに感じることが出来ます。通常のWeb会議ではすべての参加者の音声は同時に同じ音量(強弱はあくまでも相手のマイク音量の問題)で届くことから、仕組みにもよりますが同時に会話があると混乱して聞き取れなくなります。それに対してHorizon Workroomsは目からの位置情報と音声の方向のためかある程度の会話で同時に発生した音を理解できるように感じます(これが非常にリアル感を感じます)

  • ハッとするくらいに位置を感じることが出来る
  • 複数人が参加しているときの「同時発話」した際の全員の挙動が結構リアル

百聞は一見にしかず(まとめ)

リアルだなと思ったことことは事実ですが、たまたま初めてHorizon Workroomsをやったあとに久しぶりにリアルでの会議があったので参加したのですがユーザ体験としては遜色ない感じだったことが一番の衝撃でした。 いまではリアル>Horizon Workrooms>>>>>Web会議くらいには感じています(もっともこれは会議の種類によっても違ってくると思いますので「効果的な会議=VR会議」というつもりは毛頭ありません)

兎にも角にも「その場にいる感」「他の人と場所を共通している感」というのはやってみなければわからないです。

これから5年、10年でもっとこのあたりは身近なものになるなと感じます。大きくは、①実際の目視上に情報を追加するAR(Google が先日のGoogle I/O 2022で発表した翻訳ができるVRグラス等) ②位置や現実を超えて移動(集まること)ができるVR(今回のHorizon Workroomsなど) が一般の家庭の普段使いとして流通したらすごく生活は変わってくるなということを予感させてくれます。。特に②では、視覚・聴覚がかなり現実として受け入れているなと思うと今後デバイスが改善すれば普段に使えるものとして成りそうだなという実感をしました。

弊社では、現在技術アドバイザリーボードという(代表取締役も参加している)中での定例会議を完全にHorizon Workroomsに切り替えました。大体10名程度がMetaQuestと数名は事情によってPCからとハイブリッドな会議を4,5回実施しています。若干のツールの使いづらさを超えてもこの集まる感は素晴らしく今後も利用していきたいと思っています。
またこれを機会に経営陣の経営会議もこのHorizon Workroomsを導入するとのことで弊社の多くの人が使おうとしています。

ビジネスでのVR体験に先入観をもってバカにしていました(すみません)が今ではすっかりこの体験にハマっています。特に30、40代の人は私と同じような間隔の人が多いと思うのですが是非重い腰を上げてやってみてほしいなと思います。(死ぬまでにもう一つギャズムを超えそうですね!)

追伸

  • オンライン飲み会は、MetaQuestしながらやったら確実にこぼしそうなのでやってません(苦笑)
  • 現時点でHorizon WorkroomsでできるのはPCと接続して画面共有したり出来ます(接続が不安定)
  • MetaQuest2の解像度は高くない割に画面がきれいに見えるのは不思議
  • 歩くことが出来ない
  • アバターの選択肢が微妙(もっと今どきのゲーム並みにメイクできてもよいのに)

参考

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