解決可能な課題
- Excelや台帳等によるシークレット管理により、機密情報のローカル散在や監査トレイル(アクセス履歴)の欠如がリスクになっている。
- 長期にわたって変更されない静的パスワードの使い回しにより、認証情報漏洩時の不正アクセスやインシデントのリスクに直結している。
- 証明書のライフサイクル管理や認証情報の払い出しが手作業で行われ、更新漏れによる突然のシステム利用不可や開発スピードの低下を招いている。
サービスのご紹介
シークレット管理の「信頼の起点」
パブリッククラウド、SaaS、オンプレミス、コンテナが複雑に入り組むマルチクラウド・ハイブリッドクラウド時代。
システム同士を結ぶ「シークレット(機密情報)」の保護は、セキュリティ運用の最重要課題です。
保護対象とする「シークレット」の具体例
従来型管理の限界と「ゼロトラスト」への移行
シークレットの散在(Sprawl)
平文のパスワードやAPIキーが、ソースコードや設定ファイル、Wiki等に直書きされて流出のリスクが高い状態。
静的・長期間有効な鍵の放置
一度発行したパスワードや認証情報が何ヶ月もローテーションされず「使い回される」ことによる不正侵入被害の最大化。
監査証跡の欠如
「誰が、いつ、どのシークレットを使用してデータにアクセスしたか」を正確に追跡・監査する仕組みの不足。
- ●ハードコード:ソースファイルに鍵を平文記載
- ●長期放置:一度発行した認証キーを永続的に利用
- ●不透明:誰がいつ利用したか追跡・監査不可
- ●一元管理:すべての鍵をセキュアな暗号化領域へ統合
- ●動的生成:利用時にのみ使い捨ての鍵を自動払い出し
- ●常時検証:改ざん不可能な完全な監査ログ(証跡)
ゼロトラストを実現する「5大テクノロジー」
① シークレットの一元管理
散在する機密情報を保管。保存時(At-Rest)および通信時(In-Transit)のデータは強固なプロトコルで常に暗号化されます。開発者は接続先がどこであっても、Vaultの統一されたAPI経由で認証情報を安全に取得可能。平文化を完全に排除します。
② 「使い捨て」の動的シークレット
固定の鍵を使い回さず、必要時に「その場限りの認証情報」を自動生成。全ての鍵に厳格な有効期限(TTL)を設定し、期限が切れるとVaultが接続先に対して自動で失効・廃棄処理(Revocation)を実行。万が一の漏洩時も被害を防ぎます。
③ 証明書管理の自動化
SSL/TLS証明書等の手動管理に伴う運用負荷と更新失念リスクをゼロにします。Vaultがプライベート認証局(CA)として動作。オンデマンドで証明書の発行から自動更新まで、安全にハンドリングします。
④ 暗号化サービス(Transit)
アプリ内に暗号鍵を持たせることなく、データ保護を容易に行えるEncryption as a Serviceを提供。暗号化処理(Transit Secret Engine)をVault側で行うため、アプリケーションのセキュリティ上の不備から暗号鍵が漏洩するリスクを排除します。
⑤ 厳格な認証と監査ログ
Okta、Azure AD(Entra ID)、AWS IAM等、既存認証基盤とシームレスに連携。退職者や異動者の権限を即座に剥奪可能。全てのアクションを「改ざん不可能な監査ログ(Audit Logs)」に記録し、PCI-DSSなどのコンプライアンス要件に完全準拠します。
動的シークレット(Dynamic Secrets)の仕組み
固定の鍵は不要。アクセスが必要な時に、その場限りの使い捨て認証情報を自動生成します
環境に依存しない、自由な提供形態
HCP Vault Dedicated
HashiCorp(an IBM Company)がインフラ運用、パッチ適用、バックアップ、可用性をフルマネージドで管理するSaaS。初期構築時にAWSまたはAzureを容易に選択でき、迅速かつ低工数でセキュリティ運用を開始できます。
運用工数の削減・スピード重視
Vault Enterprise
自社のプライベートクラウド、自社データセンター、独立したKubernetesクラスター等に構築するセルフマネージド版。インターネット非接続の閉域網要件や、外部ネットワークへのデータ持ち出しが制限される規制業界に最適です。
厳格なセキュリティ・閉域対応
導入によるメリット
シークレット管理をVaultに置き換えることで、セキュリティの強靭化だけでなく、開発・運用業務の生産性向上やコンプライアンス要件への完全な追従が可能になります。
1. データ漏洩リスクの根本的排除
「静的で長期間有効な鍵」を使い回す従来型の管理をアップデート。使い捨ての動的シークレットと自動失効により、万が一インフラ接続情報が外部へ流出しても、実質的な不正アクセス被害は発生しません。
2. 開発と運用の生産性向上
認証情報の申請・払い出し、パスワードの変更、SSL/TLS証明書の手動更新などの「人の手を介した煩雑な作業」をAPIで自動化。手作業から生じる人為的設定ミスや、業務の停滞プロセスをゼロにします。
3. 監査対応とコンプライアンス適合
散在していたすべてのシステムのアクセス権限や操作記録を「誰が・いつ・何にアクセスしたか」という監査ログとして単一のシステムに統合。PCI-DSSやGDPR等の厳格なセキュリティ要件に容易に準拠できます。