[InterConnect2017]現地レポート 振り返り
投稿者:大島
昨日までに、IBM CEO Ginni Romettyを始め大きな基調講演は終了しましたので、講演に参加して大島が把握した新製品情報やWatsonを使ったサービスについて簡単にまとめてみたいと思います。
(正確な情報ではありませんので、詳細についてはIBMの公式サイトもしくはニュース等でご確認をお願い致します)
新製品情報
- IBM Cloud Object Storage Flex
旧Cleversafeをベースとしたオブジェクト・ストレージサービスです。
オンプレ版もリリースされるそうです。 - IBM Q
IBM製量子コンピュータのサービス。
実はサイトにアクセスするとSDKやAPIといったページが用意されておりますので、興味があるかたは是非アクセスしてみてください。 - Watson Company Profiler
自然言語による企業データの検索等が行えるようです。M&Aや競合会社のリサーチ等、ビジネスにおける企業情報収集に役立てるような製品になるんでしょうかね?
https://www.ibm.com/watson/company-profiler-announce/
- Visual Recognition新機能:Color Tag
カラータギングの機能が追加されたようです。
最近ではZOZOTOWNやAmazonでも色検索が行えるようになっておりますので、VRを使った利用シーンが更に広がりそうですね。
(実はVRは地味に機能が強化されており昔に比べてタギングの精度、種類が上がってます)
https://www.ibm.com/blogs/watson/2017/02/color-tagging-comes-watson-visual-recognition/
(出典:https://www.ibm.com/blogs/watson/2017/02/color-tagging-comes-watson-visual-recognition/)
- API Connect(機能強化):マルチクラウド対応へ
Google・Azure・AWSの上にAPI Connectを構築できるようになるそうです。また、API Gatewayもマルチクラウド対応の強化。別のクラウド上にあるAPIを管理することも、API Connectを使って構築することもできるようになっていくそうです。
API Connectの利用シーンがますます広がって行きそうですね
Watsonを使った製品
- influential
Watsonを使って、SNSサイトにおけるインフルエンサーを検索・分析するサービスを開発されていました
(出典:https://influential.co/)
- hotel booking ap
ZUMATAという会社のホテル予約API。Facebook MessengerのBotも開発したようです。
- H&R Blocks
確定申告システムにWatsonを利用。今年一年に行ったこと(家を買ったとか)を自然文で入力すると控除が受けられる項目を自動で表示。また、昨年の申請データをもとに預金や投資といった商品のリコメンド等も行っているようです。アメリカの税金に関するデータもWatsonの学習データに覚えさせているとの事で、申請プロセスに関する業務もWatsonが手助けしてくれるそうです。
# その他感想
今年の基調講演は新製品が次々に発表!!というよりは、昨年まで発表された製品同士のコラボレーションの強化(QRader&Watsonとか)だったり、ビジネス的にどう進んでいくかといった内容でした。ブログ的には新製品情報の方が分かりやすく面白かったのですが、あまりそういった情報を提供することが出来ず申し訳ありません。
ただ、受講したセッションから「チャットボット」と「API/マイクロサービス」というワードはまだまだホットなネタのようです。
銀行、公共機関でもチャットボットを使ってサービスを提供しており、顧客満足度の向上や新規顧客の獲得に貢献しているようです。
また、APIやマイクロサービスといったセッションも数多くあり、1つの大きなシステムを時間をかけて作るというのは時代の流れではないことが改めて実感させられる内容でした。