Professional Cloud DevOps Engineerを受験してみた
投稿者:中根 洋平

日本情報通信の中根です。
今回はGCPの資格であるProfessional Cloud DevOps Engineerの受験記をお届けします。
はじめに
今回受験記を認める私のスペックですがざっくり
- GCPは4年くらい
- GCP以前はインフラ(サーバからNWまで)→GCPでの開発(Webアプリ, データパイプライン)→アーキテクト
というようになんだかんだ一通りは触れてきました。
GCP資格はそこそこ取得しているので試験の雰囲気は理解していますが、今回受験をするDevOpsという観点では実業務ではあまり親しみがない分野です。
試験の概要
今回受験するProfessional Cloud DevOps EngineerはGCPのプロフェッショナル資格の1つです。
内容は資格名にもあるようにDevOps中心となり特にSite Reliability Engineeringを中心に出題されます。
試験形式はオンラインとテストセンターでの受験の2種類となります。
昨今の情勢から私はオンラインにて受験しました。
オンラインは時間によらず受験できるのですがたまに大変です。
試験の勉強法
GCPの資格勉強は私としてはある程度固まってきたので今回はその流れをご紹介したいと思います。
勉強方法は皆さん異なるかと思いますので一例として見ていいただければと思います。
以下は実際にDevOpsのときに行った勉強方法となります。
1. 試験ガイドを見る
勉強方法?と思われるかもしれないですが彼を知り己を知れば百戦殆からずというように現状を把握することは非常に重要です。
どんな内容が出題範囲かというのはもちろんガイドからこれは自信あるな、この分野は全く触ったことがないな、といった現時点での自分の理解度を知ることができればこの後の注力すべき分野が見えてくるかと思います。
2. 模擬テストを受ける
私は試験ガイドを見たあとは模擬テストを受験します。
試験ガイドで自分を理解したつもりでも案外ギャップがあるのでここで思ったほど理解していなかった、と挫折するか思ったよりできたと過信するかの分岐点になります。
DevOpsに限らないですが基本的にGCPの模擬テストは試験直前にも受けるようにしています。
もちろんそのまま問題として出題されることは無いですが似たような問題が出たときにあーなんか見たな、なんだっけ?とならないようにするためです。
3. SRE本
SRE本とはオライリーから出版されているSRE サイトリライアビリティエンジニアリングというトカゲの本です。
オライリーからSREの本は他にも2冊出ていますがサイトリライアビリティワークブックとパット見似ている本(こちらは発展版)があるので注意が必要です。
日本円で5000円ぐらいするのですが英語が苦もなく読める方はインターネットに原書が公開されているのでそちらを読んでも良いかと思います。
日本語訳と章立てが異なりますが勉強する分には問題ないでしょう。
さてこのSRE本は章毎にある程度独立しているので自身が知っていることは流しつつわからないところはガッツリと見ていくと良いでしょう。
後半の章になるに連れ基本というより応用となっていくので私としては17章の信頼性のためのテストまではきっちり理解していくと良いかと思います。
とくにSRE以外ではあまり耳馴染みのないキーワードは理解できていることが必須です。
- SLI/SLO/SLA
- トイル
- ポストモーテム
- エラーバジェット
- SREのマインド
当初私はトイルという言葉が最初よく理解できなかったのですが日本語訳が「苦労」であることを理解するとすんなり理解できました。
もし日本語訳を読んでいる場合表現や言葉のイメージが一一致しない場合は辞書を引くなどして自分が理解しやすい言葉に置き換えられると定着率がよくなると思います。
4. Youtubeの動画
SRE本も良いですがYoutubeの動画でも良いものが多いです。
今回私はclass SRE implements DevOpsを一通り見ました。
内容としてはSRE本と同じことが多いですが、これはSRE本のxx章のことだな、といったように前段の学習のチェックも兼ねて一石二鳥です。
またDevOps試験は英語なので英単語にもなれる必要があるので字幕を有効にして目で日本語と英語を関連付けられるようにしました。
学習コンテンツとしてのYoutubeは再生速度変えたり字幕つけたり(場合によっては精度があれなので過信は禁物だけど)日本語翻訳もできるので英語が得意でなくとも案外なんとかなるので非常に助かります。
5. GCPドキュメント
ここまできてGCPのドキュメントにたどり着きます。
ほかのProfessional資格に比べてサービスは少ないのですがDevOpsやSREについてのドキュメントもあります。
GCPのドキュメントは有用なのが多いのですがそこにどうやったらたどり着くんだ?みたいなものもいくつかあります。
Solution Design PatternやCloud アーキテクチャ センターなどを活用すると良いかと思います。
6. Awesome GCP Certifications
こちらはGitHubになりますが試験に関する情報が集められたリポジトリとなっています。
内容としては試験の情報から試験受験記やQwiklabsやCourseraといった学習サイト内のコースへのリンクのように学習に使えるものがまとまっています。
ここまで学習した知識を振り返りつつ受験記やドキュメントを見ながら自分がどれくらい理解できてるかを確認します。
私としてはこの段階でいつ頃試験を受験できるかの計画を立てます。
たとえば今回のDevOpsではGoogleのエンジニアのAmmett Williamsさんの事前準備シートを見ながら自分がキーワード毎にどれくらい理解しているかをチェックして案外行ける?と思い4時間後ぐらいに試験を申し込みました。
試験について
GCPの試験はGoogle Cloud Webassessor にて申し込みをします。
2022年現在でも日本語試験と英語試験はアカウントが別れているのが少しめんどくさいです。
今回DevOpsの試験はオンラインで受験しました。
何回か受験しているのですが毎回カメラが見えないであったりネットワークが不安定だとい言われます。
しかし1度始まってしまえば止められることはほとんど無いので無事に始められればなんとかなります。
実際の試験について
どんな問題がでたかはもちろんお伝えできないのですがSREのキーワードをしっかり理解できていれば大丈夫だと思います。
もちろんGCPの試験ですのでSREを実現するためのサービスがどのようなものかも重要です。
SLI/SLO/SLAを定めるための指標とCloud Operationsサービスとの関連性やアプリケーションのリリースやテストについてはGKEが前提のものが多いのでと必ず抑えておくようにしましょう。
個人的な感想としては他のProfessional資格と違って択一的な選択を絞るのが少し難しものがありました。
とくに普段の業務でSREを実践できていない場合は悩むかもしれないです。
どっちも同じじゃないかな、と感じた場合はSRE的なマインドセットだとなにを優先すべきかと考えることが大事だと思います。
試験問題の見直し
GCPの試験に限らないですが見直しは必ず行うようにしています。
GCPの試験では後で見直すためのチェック機能があるのでこれを有効活用しています。
私は基本的に2分ほど考えて自信がないかわからないとなったらチェックをつけて次の問題に行きます。
まずは最後まで一通り回答後チェックをつけた問題の確認に移ります。
わからない状態で時間だけが過ぎていくのはストレスになりますし最後まで回答できなかった、という最悪の状態を避けることを優先します。
試験によって時間配分は異なりますがProfessional資格は2時間ですので30分ぐらい残った状態だと個人的には安心しますね。
受験後記
そんなこんなで無事合格しました。
他のProfessional資格とは異なりサービスというより営み中心のため、これだという回答はなくビジネスの形により変わってくる非常に考えさせられました。
とくにDevOpsやSREについては普段の業務で触れていない方はなかなかイメージがつかない部分もあるかと思います。
しかし触れていないのであればこそ自身の業務に活かすには、適用するにはどうすればよいかを考える機会になりました。
資格取得を通して体系的な学習と自身の環境を見直すきっかけになるそんなProfessional Cloud DevOps Engineerですがぜひ皆様もチャレンジしていみてはいかがでしょうか。