Turbonomic の無料トライアルを使ってみる
投稿者:AIOps担当(森)
こんにちは。
私たちAIOps担当は、システム運用を効率化・高度化するため、機械学習(AI)の技術を採用した「AIOps」や、アプリケーションパフォーマンス管理の「APM」、アプリケーション・リソース管理の「ARM」といったソリューションのご提案から構築・導入後の支援まで担当しています。
今年度は「ARM」ソリューションの、IBM Turbonomic Application Resource Management(以下、Turbonomic)による、システムのリソース・コストの最適化についてご紹介しています。
第3回では、IBM社から提供されている無料トライアルの利用方法についてご案内します。
・過去の連載
第1回:AIでシステムのパフォーマンス監視・リソース調整を自動化するTurbonomic ARMとは?
第2回:IBM Turbonomicを利用したリソースの最適化
環境の説明とゴール
・Turbonomicの無料トライアル環境を準備します。
・AWSにTurbonomicと連携するための設定を準備します。
・管理対象としてAWSを登録します。
Turbonomic トライアル環境の利用開始
1)Turbonomicの製品ページから、「無料トライアル」を選択します。
https://www.ibm.com/jp-ja/products/turbonomic?lnk=flatitem
2)メールアドレスを登録しIBM IDを作成します。
※ すでにIBM IDに登録済みの場合は、「Log in」から認証を行ってください。
3)登録したメールアドレスに7桁の認証コードが送信されるため、入力してアカウントを作成します。
4) IBM SaaS コンソールに遷移します。
SaaS コンソールのガイドツアーが表示されますので、「Next」を押下して終了してください。
Turbonomicのフリートライアルライセンスがライセンス付与されています。
5) 「0個のインスタンス」のリンクから、「インスタンスの作成」を選択します。
6) 「インスタンスの作成」画面で、リージョン・インスタンス名を指定し、作成ボタンを押下します。
トライアルの環境は、AWS の us-east-1にのみ作成が可能です。
7) インスタンスの作成には10~15分程度かかりました。
「起動」を選択することで、TurbonomicのWeb管理画面へ移動します。
AWS環境の準備
Turbonomicに管理対象のクラウドとしてAWSを登録しますが、以下2パターンで登録が可能です。
・IAMユーザーを作成し必要な権限(ポリシー)を付与し、Turbonomicにアクセスキーで登録する。
・IAMロールを作成し必要な権限(ポリシー)を付与し、Turobonomicにロールを登録する。
セキュリティの面から、長期間アクセスキーを用いた認証は推奨されませんし、定期的にアクセスキーを交換する運用をされているケースも多いと思います。今回はIAMロールで連携するようにします。
【参考】Turbonomic SaaS IAM Role Setup
1) IAMの管理画面から、IDプロバイダーを設定します。
プロバイダタイプは、「OpenID Connect」を指定。
プロバイダのURLは、トライアル環境は us-east-1 となるため、AWS USの「https://rh-oidc.s3.us-east-1.amazonaws.com/22ejnvnnturfmt6km08idd0nt4hekbn7」を指定。
対象者は「sts.amazonaws.com」を指定。
2) IAMロールを作成します。
「ウェブアイデンティティ」を選択し、アイデンティティプロバイダに先ほど作成したIDプロバイダを指定、Audienceに「sts.amazonaws.com」を指定します。
3) IAMロールにポリシーを付与します。
Turbonomicでリソース変更を実行させる場合は、FullAccessのポリシーが必要となります。今回は以下のポリシーを付与します。
EC2FullAccess
RDSFullAccess
AmazonS3ReadOnlyAccess
管理対象のクラウドを登録
1) TurbonomicのWeb管理画面から、管理対象クラウドを設定します。
「GUIDE」を選択し、「Connect」ボタンを押下します。
2) 「NEW TARGET」ボタンを押下し、「Public Cloud」を選択し、「aws」を指定します。
3) 先ほど作成したAWSのIAMロールを指定します。
CUSTOM TARGET NAME は表示名なので、任意の名称を設定します。
IAM Role を有効にし、IAM ROLE ARNに先ほど作成したIAMロールのARNを設定します。
4) ターゲットが追加されたというポップアップが表示され、Statusが「Discovering」になれば、登録・連携は正常に行われています。
GUIDE画面で案内されていますが、AWSの情報収集に20~30分かかります。
5) 20~30分経過すればAWS上のリソースを検出します。「on」マークからリソースの状況を確認できます。
また数時間経過すれば、リソースを調整する「Action」が生成されます。
まとめ
今回はTurbonomicの無料トライアルをはじめるまでの手順をご案内しました。
無料トライアルは、1ヶ月間Turbonomicのすべての機能が使用できるため、自動リソース調整・クラウドコストの可視化といった機能を、制限なくお試しいただくことができます。
この機会に、Turbonomicによる自動リソース調整・コスト適正化の機能を、ぜひお試しください。