新入社員がServiceNow CSA/CIS-ITSM試験を1発合格するまで
投稿者:中高
- はじめに
- ServiceNow認定資格 CSA/CIS-ITSMとは
- 学習方法
- ServiceNow CSA/CIS-ITSM試験で実感した学習方法の効果
- さいごに
1.はじめに
はじめまして、クラウド事業本部の中高です。
今回はServiceNow認定資格であるCertified System Administrator(以下、CSA)とCertified Implementation Specialist- IT Service Management(以下、CIS-ITSM)に合格することができたのでCSA/CIS-ITSM試験の合格体験記を共有していきます。
CSA/CIS-ITSM試験を合格するまでの私のスキルについて簡単にお話しします。
私は2022年4月に入社し、10月に本事業部に配属されて初めてServiceNowに触れました。
12月にServiceNowの案件に配属されたのですが、ServiceNowの経験も知識もなかったため業務をこなすことが困難な状況でした。ServiceNowの研修と学習を経て、2023年2月にCSA試験、同年6月にCIS-ITSM試験どちらも合格することができました。
そんな私がCSA/CIS-ITSM試験を合格するまでの学習方法やその学習方法が試験でどのような効果があったかを実体験を交えて共有していきます。
ServiceNow初学者やこれからCSA/CIS-ITSM試験を受験する方の参考になれば幸いです。
2.ServiceNow認定資格 CSA/CIS-ITSMとは
CSA/CIS-ITSM試験の概要について簡単に紹介します。
CSA試験とはServiceNow Platformの概要やインスタンス構成、アプリケーション、データベース管理などについての基礎的な理解が問われる認定試験です。
一方、CIS-ITSM試験とはServiceNow ITSMアプリケーション(インシデント管理、問題管理、変更管理など)の構成、実装、メンテナンスに役立つスキルと知識が問われる認定資格となってます。
続いて、CSA/CIS-ITSM試験の出題形式についてです。
CSA/CIS-ITSM試験の出題形式はどちらも同じで複数の選択肢から1つ及び複数回答する選択式テストであり、全60問で構成されています。
CSA/CIS-ITSM試験に関する詳しい情報は下記ServiceNow資料をご確認ください。
ServiceNow Certified System Administrator(CSA)試験仕様書
ServiceNow Certified Implementation Specialist- IT Service Management(CIS-ITSM)試験仕様書
3.学習方法
このセクションでは、CSA/CIS-ITSM試験に向けた学習時間及び学習方法について紹介していきます。
ご参考までに私がCSA/CIS-ITSM試験に合格するまでの勉強時間を共有します。(※研修時間は含みません)
- CSA試験の学習時間:約35~40時間
- CIS-ITSM試験の学習期間:約60~65時間
私がCSAとCIS-ITSM試験合格に向けておこなった学習方法としては以下となります。
以下の学習方法がそれぞれの試験にどのように役立ったかについては次のセクションでお話しします。
- 研修教材を繰り返し読み込む
- 模擬試験でアウトプットする
- PDIを触って仕組みを理解する
1.研修教材を繰り返し読み込む
試験に向けて特に注力したのが研修教材の読み込みです。
ServiceNowは、AWSやGCPのような試験対策本がありませんのでServiceNowの研修時に提供された研修教材が学習の軸となります。
実際にCSA/CIS-ITSM試験の問題の多くは教材から出題されたので、合格するためには教材の読み込みが必須となります。
CSA/CIS-ITSMどちらの試験も教材を計3周+理解が足りないところを再度読み込むというような進め方をしていたので学習時間の半分以上は教材の読み込みに費やしました。
次に実際に私が学習中に感じたことも共有します。
CSA試験対策に取り組んだ当初はリストやフォーム、フィールドなど聞きなれない用語ばかりでなかなか頭に入らなかったので1週目から2週目までは読み進め、各機能がどのような役割だったのか思い出すために何度も戻って読み返してました。
また、テーブルやリスト、フォームの構成要素について理解していないと他機能の理解が遅れてしまうので押さえておくことが重要だと感じました。
CSA試験は、ServiceNowの基本機能が幅広く出題されるので各用語や機能の説明を紐づけてしっかりと整理しておくといいかもしれません。
私の場合は、各用語や機能の説明と画像をスプレッドシートやノートで整理していました。
CIS-ITSM試験では途端に覚えることが増えて内容がさらに複雑になった印象でした。
特に苦戦したところは試験仕様書でいうところの「要求の実行」と「変更およびリリース管理」でした。
個人的にこの2点は覚えることも非常に多く、複雑と感じたのでCSA試験対策と同様に教材から各用語と説明をスプレッドシートやノートにまとめて整理していました。
2.模擬試験でアウトプットする
アウトプットでは模擬試験を活用し、教材からインプットした知識の定着+出題形式に慣れることを目的に取り組みました。
模擬試験(弊社ではUdemyを活用)を解くことで教材からインプットした知識を定着+出題形式に慣れました。
また、模擬試験は解説付きだったのでアプリケーションや各機能の違いを把握することができるのでより正答率が高まると感じました。
5問程度ですが試験仕様書にもサンプル問題があるのでそちらでも確認可能です。
3.PDIを触って仕組みを理解する
私は、学習を進めていく中で教材を何度読んでも理解できない点があったのでPDI(Personal Developer Instances)で教材に含まれているラボ(教材内の実践学習)を中心としてシステムの動き方や仕組みをイメージして対策しました。
PDIを触ることで教材の内容がより理解しやすくなるため、教材で詰まった際はPDIで実際に動かしてみるのもおすすめです。
CIS-ITSM試験では機能の仕組みを理解していないと正解できない問題も出題されるので仕組みをイメージするのが難しい場合は、PDIでの学習も重要です。
4.ServiceNow CSA/CIS-ITSM試験で実感した学習方法の効果
このセクションでは、先述した学習方法がCSA/CIS-ITSM試験でどのように役立ったのかを共有していきます。
1.研修教材を繰り返し読み込む
CSA/CIS-ITSM試験どちらも教材に書いてあったなと思い出す箇所がいくつもあり、教材からの出題が多いと感じたので合格するためには必須の学習方法です。
CSA/CIS-ITSM試験の問題内容は教材の細部にわたる内容が多数出題されるため、今回挙げた学習方法の中では教材の読み込みが最も効果を感じました。
CSA試験対策の例として各テーブル、各機能で何ができるのか、アクションを実行するにはどのアプリケーションに移動すればいいかなど教材に記載されているので教材の内容を把握しておくことが重要です。
CIS-ITSM試験では、アプリケーションや機能の暗記だけでは厳しいというのが正直な感想です。
どのロールでどのようなアクションを実行することができるのかやステータス移行などは暗記して対策できますが、インシデントや問題などのアプリケーションで何ができるのかを教材でしっかりと理解しておくことが最重要と感じました。
2.模擬試験でアウトプットする
CSA/CIS-ITSM試験では選択肢のどちらが正解なのか判別がつきにくい問題も出題されます。
個人的には模擬試験の解説で各機能のユースケースや違いを把握できたので実際の試験では選択肢の絞り込みがしやすくなりました。また、試験形式に慣れるためにも模擬試験でのアウトプットを1度実施することをおすすめします。
3.PDIを触って仕組みを理解する
CSA/CIS-ITSM試験ではその機能がある条件の時どのような動作をするのかなども問われたので、PDIを触っていたことにより試験中に動作を思い出すということも多々あったので助かりました。
CSA試験ではServiceNowに関する基本的な知識や使い方が問われるので時間に余裕がある場合はPDIで確認しておくとより理解が深まります。
特にCIS-ITSM試験はシステムのつながりや仕組みの理解がないと苦戦するのでPDIで動かすことをおすすめします。
PDIが役立ったと感じたのは、「インシデント管理」と「変更およびリリース管理」の問題です。CIS-ITSM試験仕様書で公開されている情報として「インシデント管理」と「変更およびリリース管理」の出題は、それぞれ25%と出題率が高くなっているので、PDIで重点的に動かしてもいいかもしれません。
また、今後もServiceNowを使用する方にとってもPDIで実際に動かすのは重要な学習方法なので、ぜひ試験対策目的以外でも使用してみてください。
5.さいごに
今回の記事ではServiceNow CSA/CIS-ITSM試験に対する学習方法とその効果についてを紹介してきました。
最後に、CSA/CIS-ITSM試験に合格して変化した点を共有します。
CSA/CIS-ITSM試験合格後、ServiceNow案件についての内容理解が高まったと感じました。ServiceNow 案件に配属された当初と比べ、打ち合わせで話している内容がわかるようになり聞いた内容を自分で整理することができるようになりました。
その結果、資格取得で得た基礎知識をもとにServiceNowで発生した問題を自分で解決したり、お客様が実装したい機能をServiceNowに実装するなどの業務に取り組めるようになりました。
今後はイベントマネジメント管理の業務に対応するためITOM分野の知識を習得し、ServiceNow Certified Implementation Specialist – Event Management 試験合格を目指して勉強していきます。
弊社ではServiceNow社とのパートナー契約を結び、ServiceNowを活用したServiceNowを活用したソリューションも提供しています。
アラート処理対応や運用リソースを抑えたいなど運用に対する悩みを解決するため、弊社としてはServiceNowのITOM分野にも注力しています。
導入事例を含めたITOMソリューションページや、ServiceNowを活用したソリューションの一つであるNI+C Multicloud MSPの紹介ページもありますので、一読していただけますと幸いです。
ServiceNowにご興味を持たれた方は、ぜひ日本情報通信へご相談ください。