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NI+C SAS<第1弾>SAS ViyaをEKSに構築してみた(前編)

投稿者:SASソリューション担当

NI+C SAS<第1弾>SAS ViyaをEKSに構築してみた(前編)

こんにちは。NI+C SASソリューションチームです。
本Blogでは、SASの最新プラットフォームSAS Viyaを中心に、NI+Cで扱っているSASソリューション及びSASナレッジをご紹介していきます!

第1弾は、SAS ViyaをEKSに構築してみた(前編) です。

目次

  1. SAS Viyaって?
  2. SASについて
  3. SAS ViyaをEKSに構築してみた(前編)
    1. EKSクラスター作成&ノードグループ追加
    2. LDAP&NFSサーバーの構築(オプション)
    3. SAS Viya Deployment Aseetの準備
  4. 後編へ

第1弾ということで、まだSAS&SAS Viyaをご存知でないという方もいらっしゃると思いますので、最初にご紹介させて頂きます。

SAS Viyaって?

SAS Viyaは、企業へ責任あるAIの実現を可能としてくれるSAS社の最新プラットフォームです。
最新のSAS Viyaはクラウドネイティブなプラットフォームとなっており、SASのアナリティクスプラットフォームとして数多くの機能拡張がされています。

2020年の12月より全てのサービス/プロセスをコンテナ化し、Kubernetes(オーケストレーションエンジン)を対象にk8sクラスターへデプロイするSAS Viya(内部バージョンとしてはviya4)がリリースされています。※以降はSAS ViyaをViyaと記載
リリース当初はAKS(Azure Kubernetes Service)のみサポートでしたが、2021年5月にEKS(Amazon ElasticKubernetesService)とGCE(Google KubernetesEngine)もサポートされました。

NI+Cは長年SASソリューションの実績を積んでおりまして、中でもプラットフォームの基盤設計には多くの実績がございます。
コンテナ化された最新Viyaへも対応しており、今回は新たにサポートされたEKSへViyaを構築してみました。
最新のViyaにはご紹介したい注目機能(ソリューション)も多くあるのですが、既存SASユーザ様でもViyaはまだ余りご存知でない、という方もいらっしゃると思います。第1弾では基盤観点でのご紹介として、EKSへViya導入の流れを初回ログインまでお伝えし、構築してみた感想などもご紹介していきたいと思います!

SASについて

AI・機械学習をパブリッククラウド上で活用したデータ分析の推進が主流となりつつある近年ですが、ユーザ様のデータ分析の活用は進んでいらっしゃいますでしょうか?
SAS社は、アナリティクスライフサイクルから企業に価値を提供すべく、長年Data Science and Machine Learning Platformの領域でリーダーポジションに位置しているアナリティクスのリーディングカンパニーです。
企業内でのアナリティクス活用に繋がるように、SAS社ではアナリティクス・ライフサイクル全体をカバーするクラウドネイティブなAIプラットフォームとしてViyaを提供しています。

SAS ViyaをEKSに構築してみた(前編)

はじめに、 “SAS ViyaをEKSに構築してみた” で実施した手順ですが、以下となります。

  1. EKSクラスター作成&ノードグループ追加
  2. LDAP&NFSサーバーの構築(オプション)
  3. SAS Viya Deployment Assetsの準備
  4. yamlファイル準備&site.yaml作成
  5. Viyaのデプロイ
  6. sasbootログオン&IDプロバイダー設定

前編となる第1弾では手順1~3までを順次ご紹介していきます!※実施手順はSAS HelpCenter等を参考にしています。

1.EKSクラスター作成&ノードグループ追加

スペックなどはお客様のご要件によって変動しますので、今回はSAS HelpCenterの推奨構成を参考にSMPの1クラスター6ノードグループの以下構成で構築しています。

viya1-2.png

メンテナンス性なども考慮するとAWS上にLinuxの踏み台サーバーを立てても良かったのですが、商用環境ではなくトライアル環境ということもありまして、個人端末(Windows10)上に操作に必要な各種ツールを導入し、主にブラウザとWindowsのコマンドプロンプトより作業しています。
CMDより操作している内容は勿論Linux環境で問題なく動作します。
個人的にはお客様環境の場合はLinuxの踏み台サーバーを用意するケースも多いかな、と考えています。

Viya導入前の事前準備にあたるEKS構築手順は通常と変わりないかと思いますので目次のみとさせて頂きますが、以下の内容で実施しました。

  • AWSアカウントやVPC・セキュリティグループの準備(ブラウザ)と各種ツールの導入
  • aws configの設定(CMD)
  • EKS用のIAM準備
  • EKSの作成
  • OIDC設定と端末とEKSとの通信設定
  • ノード用ロール&ポリシーとキーペアの作成
  • ノード1~6の作成
  • ingress-nginxのインストール

EKSの作成は、eksctlから操作する方法もあるかと思いますが、個別の設定値なども確認しつつ作業したく、今回は選択していません。
導入した各種ツールに該当するAWSCLIとkubectlの利用&AWSのコンソールからの操作にてEKSを作成しました。

また、SAS HelpCenterにはTerraform(&AWS CloudFormation)を利用した方法も用意されていますので、導入時にはお好きな方法を選択することも可能です!

2.LDAPおよびNFSサーバーの構築(オプション)

ViyaではIDプロバイダーの構成が必要となります。
LDAPおよびSCIMが利用可能ですが、今回はEC2上にOSSのOpenLDAPを導入し、利用しました。
上記手順はご利用されるクラウドベンダーによってIDプロバイダーの選択が異なる(AWSですとAWS SSOなど)かと思いますので、IDプロバイダー自体は必要となるものの、手順はオプションとして割愛しております。

また、ViyaのStorageclassとして利用するためにNFSサーバーも同一EC2インスタンスに構築しました。
こちらも、例えばAWSですとAmazon EFSなども選択可能かと思いますので、同様に手順はオプションとして割愛としております。

3.SAS Viya Deployment Assetsの準備

Viyaのライセンスを入手すると、メールにて通知されます。
ここは旧Viyaと同一かと思いますが、最新ViyaではMy Ordersが用意されており、My Ordersより必要なAssetsを取得します。
具体的にはMyOrdersにViyaライセンスに紐づいたSASのプロファイルアカウントにてログインし、Deployment Assetsの取得が可能となります。

<MyOrders画面例>

viya1-3.png

上記画像上の「Download Deployment Assets」のクリックにより、アセットの取得が可能です。
アセット取得後は、デプロイ操作をする環境(今回はWindows10端末上)にアセットを配置し、解凍します。
※必須ではありませんが、tgzファイルのためWindows環境では7zipなどでの解凍をお勧めします。

後編へ

いよいよ取得したアセットを基にデプロイ準備を進めていく!というところなのですが、ページの都合上前編はここまでです。
ViyaをEKSに構築してみた ということで手順をご紹介(途中まで)させてさせて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?

ViyaをEKSに構築してみた(前編)ではインストールの流れと共にSAS&SAS Viyaのご紹介も簡易な内容ですが記載させて頂きました。
ViyaをEKSに構築してみた(後編)では、インストール作業のつづきと、導入作業してみた感想などもお伝えさせて頂く予定です。
早々に後編も掲載させて頂く予定ですので、また御覧頂けると嬉しいです。

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不定期とはなりますが、今後Viya上のSASソリューションやナレッジなども第2弾以降でご紹介させて頂く予定です!
SASソリューションやSAS Viyaにご興味頂いた方は、お気軽にぜひ「こちら」からお問い合わせください。

御覧頂き、ありがとうございました!

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