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GA4のデータをLookerで可視化してみた

投稿者:杉山

GA4のデータをLookerで可視化してみた

本稿はLooker Advent Calender 2022 の24日目の記事です。

目次

  1. はじめに
  2. 前提
  3. Looker BlocksのGA4をインストールしてみる
  4. 結果
  5. GA4 × Lookerの強み
  6. まとめ

はじめに

 GA4とはGoogle Analytics 4の略称であり、現在、Googleアナリティクスのデフォルト設定です。Googleアナリティクスは従来Webサイトへのアクセス分析を行うツールでしたが、GA4はWebサイトに加え、アプリへのアクセス分析も可能としています。またマルチデバイスからのデータ処理も可能な分析ツールです。

2023年7月1日以降、GA4の前身であるUA(Universal Analytics)でのデータ処理が不可となるため、GA4への移行が必要となります。このような経緯からGA4は新たなGoogle アナリティクスユーザーにとっても、既存のユーザーにとっても、今後ますます活躍が期待されています。 

 今回は社内の施策の一環でGA4のデータをLookerで可視化してみた結果、手軽にダッシュボードが自動生成され便利だと思ったので、本稿にてLooker BlocksのGA4インストール方法と結果についてご紹介します。

前提

 GA4のデータは以下2つの理由からBigQueryに格納しています。

  • GA4のデータの保存期間には期限があるので過去のデータを保管するため
  • GA4のデータを外部のデータと組み合わせやすいため

LookerからBQに接続するためにはコネクションの作成が必要ですが、本稿ではコネクション作成についての説明は少し長くなってしまうので割愛します。手順が記載されている公式のドキュメントとコネクション設定時の注意点を以下に記載しているので、ご確認ください。

コネクション設定についてはこちら

(注意:コネクション設定では、永続派生テーブルが作成されるため「Persistent Derived Tables」設定は有効にする必要があります)

Looker BlocksのGA4をインストールしてみる

 Looker画面上部右側にあるマーケットプレイスをクリックし、GA4(Google Analytics 4 – Web Analytics)を検索 > インストールします。

インストールには

  • 接続名
  • GA4スキーマ
  • GA4テーブル変数

を記入します。デフォルトでは下記が入力されていますが、接続先のスキーマを設定します。

ga4looker01.png

今回設定した値は以下の通りです。

  • 接続名:コネクション設定で作成したコネクション名を選択
  • GA4スキーマ:GCPプロジェクト名 / データセット名
  • GA4テーブル変数:events_*

注意:インストール後、定義したスキーマ名はLookML側に書き込まれるため上記で記入するスキーマを、接続先のスキーマと一致していないデフォルトの設定や空白で定義するとダッシュボードにエラーが発生します。

ga4looker02.pngga4looker03.png

結果 

 今回GA4では弊社のHPに関するアクセス分析データを取得し、Lookerで可視化しました。インストールが完了すると、BlocksにGA4の8つのダッシュボードと1つのExploreが自動生成されます。以下ではこれらの8つのダッシュボードの概要について説明します。

1. Acquisition

 ・チャネル(Google/SNS等)ごとに新規セッション率や直帰率などを表示

ga4looker04.pngga4looker05.png(一部を抜粋)

2. Audience

 ・ユーザーのアクセス(セッション)時間帯、言語、地域などを表示

ga4looker06.pngga4looker07.png(一部を抜粋)

3. Behavior

 ・ユーザーがアクセスしたウェブページの総数や軌跡、検索に用いられたキーワードを表示

ga4looker08.pngga4looker09.png(一部を抜粋)

4. Campaign Impact

 ・キャンペーンに対するアクション(リピーター数、購入率など)を表示

ga4looker10.png

5. Custom Goal Conversions

 ・目標値と比較して1つ以上達成したセッション数などを表示

ga4looker11.png(一部を抜粋)

6. Event Funnel

 ・GA4のイベントフロー(流れ)とイベントファネル(購買過程)を表示

ga4looker12.png(一部を抜粋)

7. Overview

 ・セッション数やセッションの継続時間などを表示

ga4looker13.png(一部を抜粋)

8. Page Funnel

 ・ページの遷移に関する分析結果(遷移率、軌跡)を表示

ga4looker14.png(一部を抜粋)

本稿をお読みになりGA4で分析される項目に興味をお持ちになった方は、公式のレポートに指標の概要が記載されておりますので、ご参照ください。

GA4 × Lookerの強み

 GA4のデータをLookerで可視化する上で、メリットに感じた部分は以下4点です。 

  • 複数指標を扱う場合、ビジュアリゼーションなどの柔軟性や表現力が広がる
  • ダッシュボード形式でカスタムレポートがみれる
  • 過去14ヶ月以降のデータを確認できる
  • 別システムへのスムーズな連携(データデリバリー)

GA4のビジュアリゼーションやレポート機能だけでは表現できないことも、Lookerを利用すれば好みでカスタマイズすることやそれらをダッシュボード形式で閲覧可能なため表現の幅が広がります。またGA4ではレポート共有がメールのみに対し、LookerではSlackをはじめとした多様な方法で共有可能なため、検索結果を別システムに連携、次の業務へつなげるという流れを作ることが出来ます。

まとめ

 今回はLooker BlocksのGA4インストール方法と結果をご紹介しました。Looker Blocksについて詳しくは触れませんでしたが、公式のドキュメントで紹介されているのでこちらをご確認ください。自動で8つもダッシュボードが生成されるため、とても簡単でありながら多くの情報をLookerの画面上で確認することが出来て便利です。今後はデフォルトで生成されたダッシュボードを元に、カスタマイズの必要があるものなどがないか試してみたいと思います。

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