Lookerによる走行データ分析Part2
投稿者:藤原
目次
- はじめに
- 前提
- 内容
- まとめ
1.はじめに
こんにちは日本情報通信の藤原です。
今年も半分が過ぎ、時の流れの速さを感じます。また、6月にも関わらず、既に30度を超える日々が続き、暑さが厳しい毎日です。
今年3月に、Lookerを用いた走行データの分析についてブログ記事やデモ動画を公開しました。まだご覧になっていない方は、リンクからぜひご参照ください。
今回は、その内容からバージョンアップしましたので、ご紹介いたします。
2.前提
- 製品:Looker
- 利用データ:各ドライバーごとの走行記録、危険運転記録、配達記録などのダミーデータ
- ユースケース:運送業者
- 目的:
- ドライバーの事故や違反回数を減らす
- 2024年問題対策(ドライバーの勤務時間の短縮)(不在配達件数減少)
3.内容
まず初めに、前回と同様に従業員分析(検索画面)から従業員の年齢や所属営業部等のステータスを見ることができます。気になるドライバーがいましたら、ドライバーIDのリンクから詳細画面へ遷移します。
詳細画面ではそのドライバーの一日の活動記録や走行した経路等を見ることが可能になります。*詳しくは前回のブログ(デモ動画)で説明しています。
次に、バージョンアップした内容の話になります。
今回は下記ダッシュボードを新たに作成しました。
・フラグ件数
・不在配達件数
3-1.フラグ件数
このダッシュボードでは、各営業所が担当している走行ルートの「急ハンドル件数」、「急加速件数」、「急減速件数」をこれまでのデータに基づいて可視化することができます。全体のダッシュボードイメージは以下のようになります。
①従業員分析(検索画面)ダッシュボードから所属営業所のリンクをクリックすることでフラグ件数ダッシュボードに遷移されます。
色分けに関しては、フラグ件数が多い順に赤色→黄色→緑色となります。
②マップ左上の「+」、「-」ボタンでエリアの拡大、縮小ができます。
③拡大して見たい場所がある場合、Lookerで表示しているMAPのグラフはGoogle Map であるためLookerの画面からそのままストリートビューで実際の場所を見ることが可能です。
赤い部分をストリートビューでみると、交差点になっていて急ハンドルが多い理由が明確になります。
「急加速件数」タイルや「急減速件数」タイルも同様な使い方が可能となっています。
以上が、フラグ件数ダッシュボードの説明になります。このダッシュボードを用いることで、これまでのフラグ件数が多い場所はマップ上で確認することができます。これによって、データに基づいて事故や違反を防止することが可能になります。
3-2.不在配達件数
このダッシュボードでは、今までの不在配達の詳細や場所を見ることができます。全体のダッシュボードイメージは以下のようになります。不在配達詳細タイルと不在配達MAP(午前・午後)タイルを用意しています。
①日付フィルターで期間の指定をします。(今回は2024/06/22~2024/06/30とする)
②【2024/06/22〜2024/06/30】の不在配達日時と場所が「不在配達詳細」タイルで見れます。
③不在配達MAPタイルでは午前と午後で不在配達の場所を見ることが可能になっています。不在配達件数が多い順に赤色→黄色→緑色となっています。
マップを拡大すると、【2024/06/22〜2024/06/30】の築地エリアでは、午前よりも午後の方が赤色や黄色のピンが目立ち、不在配達が多いことがわかります。このことから、築地エリアでは午前中の方が効率よく配達できることが分かります。
このように、実際のマップを見ることで不在配達エリアがわかりやすく可視化されます。この結果を用いて、効率の良い配達ルートを考える手助けが可能になります。また、過去のデータを参照することで、季節や時間ごとの傾向を把握することもできます。その結果、不在配達の件数が減り、効率の良いルートで走行できます。そして、ドライバーの勤務時間短縮にも繋がると考えられます。
4.まとめ
いかがでしたでしょうか?今回、Lookerの走行データ分析のデモを御覧頂きました。前回に比べ、多角的な視点での分析が可能となり、運送業者様が抱えている問題の解決にも役立つと考えています。
Lookerは難しい知識やスキルがなくてもデータ分析を行うことが可能です。またセキュリティ対策やダッシュボード結果のデータを他のシステムに連携しデータプラットフォームとして活用することも可能です。
他にもLookerには様々な機能があります。今後もご紹介していきたいと思います。