LookerのWhitelabel(非公開ラベル)についてご紹介
投稿者:鈴木
目次
1.はじめに
2.LookerのWhitelabelとは?
3.Looker Whitelabel の設定箇所
4.さいごに
1.はじめに
こんにちは、鈴木です。
あっという間に8月も後半に差し掛かりますが、まだまだ暑い日が続いています。今年の夏はいかがお過ごしでしょうか。私も夏休みをいただきリフレッシュできました!
さて、今回はLookerのWhitelabel(非公開ラベル)についてご紹介いたします。
Whitelabelはビジネスの現場では非常に役立つ概念です。自社のブランド名を付けて、他社のソフトウェアやサービスを販売する仕組みを指します。
本稿では、そんなLookerのWhitelabelではどんなことができるのか?実際に適用する際にはどんな設定が必要なのか?についてご紹介していきます。
2.LookerのWhitelabelとは?
Whitelabelとは一般的に下記の通りです。
ホワイトレーベル(Whitelabel)とは、企業が自社のブランド名で他社の製品やサービスを販売することを指します。製品のデザインやパッケージ、ロゴのブランディングなどを自社のものに変更でき、まるで自社の製品やサービスであるように見せることが可能です。
具体的には、通常Lookerのロゴやデザインで表示されるダッシュボードやレポートを、自社のロゴやブランドカラーに変更して表示したり、Lookerの文言を非表示にしてユーザーに提供することができます。
これにより、ユーザーにとっての利便性の向上や、自社のブランド力の強化が可能になります。
※ Lookerの標準機能ではないので、料金や詳細についてご興味のある方は、上部の「お問い合わせ」 よりお問い合わせください。
3.Looker Whitelabel の設定箇所
Whitelabelを有効化すると管理者メニューに「限定公開ラベル」として追加されます。
それでは、具体的にどこを変更することができるのかご説明します。
設定する箇所は簡単に分類すると下記3つです。
- カスタムロゴ・カスタムファビコン(ロゴの差し替え)
- オプションの設定(Lookerドキュメントへのリンク等)
- ドメイン変更(カスタムドメイン)
ご要件にあわせて各設定を適用していきます。
※「3.ドメイン変更」については正確にはWhitelabelの設定ではありませんが、Looker上からLookerの文言を削除するための設定としてあわせてご紹介いたします
上記3つの設定についてもう少し詳細を記載します。
1.カスタムロゴ・カスタムファビコン(ロゴの差し替え)
ロゴはさまざまなページに表示されています。例えば、
- メニューバー
- ユーザー ログイン
- パスワードの再設定
- ユーザー アカウントの設定
- メールの登録解除
- ダッシュボードを PDF としてダウンロードする
おそらくこれが、目に留まる機会が多いので一番重要なところかと思いますが、Lookerのロゴが使われている箇所を指定のロゴに変更して表示することが可能です。
カスタムロゴについては反映する箇所によって画像のサイズを変える必要があるため、2つの画像を用意します。
「限定公開ラベル」のメニューでカスタムロゴとカスタムファビコンそれぞれに画像をアップロードします。
2.オプションの設定(Lookerドキュメントへのリンク等)
上記「1.カスタムロゴ・カスタムファビコン」以外にも次のオプションを設定できます。
- ドキュメントのリンク
- メール登録オプション
- [ヘルプ] メニュー
- カスタム ファビコン
- カスタム ドキュメントのタイトル
- 送信日時を設定したメールでの Looker Mentions
- Custom Welcome Email の詳細設定
- アカウント設定での Looker Mentions
- アラートの Looker ロゴ
- アラートの Looker リンク
- フォルダページの Looker Mentions
「1.カスタムロゴ・カスタムファビコン」同様、「限定公開ラベル」のメニューでON/OFFを切り替えます。
Looker上のさまざまな箇所を、表示または非表示にカスタム可能ですのでご要件にあわせて任意で設定します。
参考:非公開レベルの管理ページ
1点注意したいのが、「Help Menu」を有効化するとヘルプメニューが環境全体でオフになるため、テクニカルサポートの機能がLooker上から利用できなくなりますが、LookerのテクニカルサポートはGoogle Cloud と統合が進んでいますので、そちらをご利用頂く形になります。
※詳細はこちらをご確認ください。
3.ドメイン変更(カスタムドメイン)
この設定に関しては正確に言うと、Whitelabelの設定の範疇外となっており任意の設定箇所です。
そのため、Whitelabelについて記載されたLooker公式ドキュメントにも特に記載されていません。
下記状況のいずれかに当てはまる場合、ドメイン変更(Custom Domain)の対応が必要です。
① (SSO)Embed を実施する場合(ダッシュボードウェブサイトなどに埋め込む)
Looker ダッシュボード(子フレーム)として呼び出されるドメインと、親フレーム(埋め込み先サービス)のドメインが異なるためにエラーが発生します。これを回避するため、Custom Domain 設定が必要です
② URLから”looker”という文言をなくしたい
上記に当てはまらず、不要な場合は現状のままでも問題ないです。
対応する場合、ドメイン配下で Looker が DNS に追加されることになるため、特定の CNAME record を親ドメインの DNSに追加が必要です。
参考:Looker インスタンスの URL を変更するとどうなるか
設定箇所は以上です。
Whitelabelを適用することでLookerが表示されていたところはすべて非表示にすることが可能です!
4.さいごに
いかがでしたでしょうか?
Lookerを活用すれば、既存のシステムやサービスにLookerの機能をシームレスに統合することができたり、ユーザーは自社のシステム内でLookerの機能を利用できるため、操作性が向上し、ユーザー体験の向上にもつながります。
また、自社開発よりも低コストかつ効率的に新たなサービスを提供することが可能になります。利用する機会は少ないかもしれませんが、みなさまの参考になれば幸いです。