watsonx.aiアップデート情報:Llama 3.1 & Mistral Large 2登場
投稿者:和田
はじめに
日本情報通信の和田です。
IBM watsonxはビジネス向けに構築されたAI開発・活用のプラットフォームです。
watsonxの1つであるwatsonx.aiは業務用途に応じて、IBMモデルや他のAIモデルを選択し、利用することができます。
今回は、2024年7月にwatsonx.aiに追加された新たなLLMモデルを紹介いたします。新モデルのLlama 3.1とMistral Large 2の追加により、企業における生成AI利用がさらに充実し、多様なニーズに応える強力なツールが提供されることとなりました。
それでは、それぞれのモデルについて詳しく見ていきましょう。
アップデート情報
watsonx.aiの基盤モデルにLlama3.1とMistral Large2が追加されました。
Llama3.1
Meta社がリリースした最新のLlama 3.1モデルは、これまでで最も強力なオープンソース言語モデルの一つです。このモデルは405Bパラメータを持ち、多言語対応の性能が強化されています。特に注目すべきポイントは以下の通りです:
- 405Bパラメータ: 市場で最大かつ最も強力なオープンソース言語モデル
- 多言語対応: さまざまな言語で事前トレーニングおよび指示調整済み
- IBM watsonx.ai で利用可能: IBMクラウド、ハイブリッドクラウド、オンプレミスでデプロイ可能
詳細公式リリースのお知らせはこちらをご覧ください。
Mistral Large 2
Mistral Large 2は、最も強力なMistralモデルとしてwatsonx.aiで企業向けに利用可能となりました。以下、このモデルの主な特長です:
- 123Bパラメータ: 単一ノードに収まる大きさで、大規模なスループットを実現
- 多言語対応: フランス語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語、日本語など多言語をサポート
- 80以上のプログラミング言語でトレーニング: Python, Java, C, C++, JavaScript, Bashなどでトレーニングされ、コード生成の精度は74%でLlama 3.1を上回り、GPT-4oに近い性能
- 高い知識と推論能力: MMLUで84%、MT Benchで8.63、HumanEvalで92%を達成し、GPT-4oやClaude 3 Opus、Llama 3 405Bと同等の性能
- オープンモデル: Mistral Research Licenseの下でリリース
- 「幻覚」抑制調整済み: より慎重かつ識別力を持った応答を提供
- 関数呼び出しとJSON出力機能: GPT4oやClaude 3 Opus、3.5 Sonnetに比べて高い精度を提供
- 高度な数学と推論能力
詳細公式リリースのお知らせはこちらをご覧ください。
現時点でwatsonx.ai で使用可能なサポート対象の基盤モデルの一覧はこちらから確認することができます。
watsonx.aiでは業務用途に応じて様々なLLMを選択することが可能です。
まとめ
今回は、watsonx.aiに新たに追加されたLlama 3.1とMistral Large 2のモデルを紹介しました。
Llama 3.1は405Bパラメータを持ち、多言語対応の強化された市場で最も強力なオープンソース言語モデルです。IBM watsonx.aiでの使用が可能で、多様なデプロイ環境に対応しています。
Mistral Large 2は123Bパラメータを持ち、多言語対応および高精度なコード生成が特長です。80以上のプログラミング言語に対応しており、高速なスループットを提供します。
どちらのモデルも企業の生成AI利用を大幅に促進させます。
今後もwatsonx.aiのアップデート情報をtech blogでお届けしていきますので、ぜひチェックしてください。
また、当社ではIBM watsonxのご紹介もしています。そちらもぜひ、ご覧ください。