AIエージェント:IBM watsonx Orchestrateご紹介
投稿者:和田
こんにちは!日本情報通信の和田です。
ChatGPTをはじめとする生成AIの台頭により企業が本格的にAIを活用する動きは年々加速し、2025年には、特定のタスクを自律的にこなす「AIエージェント」への期待が高まっています。
本ブログでは、「AIエージェント」として活用可能なIBM社のAIエージェントツールであるwatsonx Orchestrateの主な機能をご紹介いたします!!
AIエージェントとは
「AIエージェント」とは、生成AIの技術を更に進化させたものです。ユーザーの指示をもとに情報を収集・分析し、適切な行動を取ることができるため、ユーザーは自身の業務に集中できます。
watsonx Orchestrateの主な機能
AIアシスタント・ビルダー
AIアシスタント・ビルダーは、ローコードでAIアシスタントを迅速かつ簡単に作成できるツールです。このツールを使用することで、特定の業務やタスクに応じたAIアシスタントを設計し、導入することが可能です。
主な機能として、生成AIによる会話型検索、AIのガイドによるアクション、会話スキルの実行などがあります。これにより、ユーザーは自然言語を用いてスムーズにタスクを完了し、複雑なプロセスも容易に行うことができます。AIアシスタントはユーザーの要求や質問に迅速に対応し、必要な情報を正確に提供します。

スキル・スタジオ
スキル・スタジオは、ローコード開発環境で、AIアシスタント向けのスキルや自動化機能を簡単に作成できます。このツールを活用すれば、独自のスキルとワークフローを簡単に構築し、業務プロセスの自動化をスムーズに進められます。
主な機能として、エントリー・ポイントのユースケースに対応した事前構築済みスキルの活用、ローコード開発者体験の提供、独自のワークフローの構築があります。これにより、開発者は迅速かつ効率的にカスタムスキルを作成し、あらゆる業務プロセスを自動化できます。さらに、OpenAPIを通じてサードパーティーツールとの統合もスムーズに行えます。スキル・スタジオは、AIアシスタントにより高い柔軟性と拡張性を持たせ、最適な業務遂行をサポートします。
※watsonx Orchestrateのスキルは、業務タスクを自動化するための「機能」や「処理」を指します。

スキルカタログ
スキル・カタログは、1,000以上の事前構築済みスキルが含まれる豊富なリソースです。このカタログにより、ユーザーは多岐にわたる業務を迅速に自動化し、より重要な作業に集中できるようになります。
スキル・カタログには、Gmailのメール送信やMicrosoft Teamsの管理、Boxでのファイル管理など、アプリケーションの連携から経費管理、事業計画、候補者のソーシング(人材発掘)、コミュニケーション、データ可視化まで多岐にわたる分野のスキルが含まれています。これらのスキルは既存のツールやシステムと統合し、強力なワークフローを実現します。

AIエージェント・チャット
watsonx Orchestrateは、業務効率を最大化するためのAIエージェントチャット機能を備えています。このシステムは、単一の統合チャットインターフェースを通じてユーザーのニーズを把握し、適切なアクションを選択します。ユーザーはチャットを通じて必要な情報やツールを簡単に見つけ出し、複雑な作業をスムーズに進めることができます。
IBM Graniteなどの基盤モデルを活用し、高度な推論機能を提供します。推論機能により、ユーザーの質問に対して最適な答えや次のアクションを導き出すことが可能です。また、マルチターン会話機能により複数のステップでの作業もスムーズに進行できます。

まとめ
本ブログでは、watsonx Orchestrateの主な機能をご紹介しました。watsonx Orchestrateは、企業がAIエージェントとAIアシスタントの力を活用して業務を自動化し効率化するための強力なツールセットを提供します。
各機能の特徴は以下の通りです。
・AIアシスタント・ビルダーにより、特定のニーズに応じたAIアシスタントを迅速かつ簡単に構築できます。
・スキル・スタジオでは、ローコード環境で独自のスキルやワークフローを作成できます。
・スキル・カタログにより、幅広い業務プロセスをカバーできます。
・AIエージェント・チャットにより、一元化されたチャットインターフェースを通じて必要な情報やツールにアクセスできます。
具体的な活用例としては、SalesforceやOutlookなどの既存システムとシームレスに連携させることで、顧客対応の自動化、人事プロセスの合理化などがあります。これにより、従業員はより重要な業務に集中できる環境が整います。
AIエージェントの導入をお考えの方は、ぜひwatsonx Orchestrateを試してみてください。弊社では、watsonx Orchestrateをはじめとするwatsonx製品を取り扱っておりますので、ご興味のある方はご連絡頂けると幸いです。
本ブログをご覧頂き、ありがとうございました。