SoftLayerが提供するクラウドコンピューティングサービスはOpenなTechnologyを多く利用していることが特徴の1つです。ここでのOpenなTechnologyというのはSoftLayerが独自に開発した機能ではなく、SoftLayer以外で利用可能なソフトウェアを利用しているということです。例えば、負荷分散装置にNetScalerが利用されているなどです。こういったサードパーティー製のソリューションをSoftLayerのクラウドサービスは取り入れて構成されています。

サービスレベルからの分類

SoftLayerの管理ポータルからオーダーできる機能をサービスレベルで分類してみると以下のようになります。

NewImage

おおまかに3つに分類することが出来ます。

1. IaaS 機能

  • SoftLayerが標準で提供する機能
  • 基本的なコンピュートノード、ネットワーク、ストレージ、全体の管理機能などが該当
  • APIと管理ポータルが提供されている
  • ユーザは特に管理的な事を意識する必要はない
  • SoftLayer社の独自の技術により構成されている

2. サードパーティーソリューション(フルマネージド)

  • サードパーティーの製品をOEMとして取り込んでいる
  • ユーザからは「IaaS機能」同様に利用することが可能
  • ユーザは、すでに知識のある製品をクラウドサービスとして利用可能

3. サードパーティーソリューション

  • ソフトウェアのライセンスをSoftLayerより購入
  • 導入までが自動的に行われる
  • 利用するためのスペック選定や構築(初期設定含む)はユーザにて実施
  • その後の運用もユーザにて実施

SoftLayer上の製品群には、同じ分類の中にも複数の機能がある事があります。その際にはこの様な分類で評価をしてみることで選択ができる事もあります。
サードパーティーソリューションは費用面や機能では十分に製品の力を利用することが出来ますがその分自分たちで保守運用をする範囲が広がります。フルマネージドの場合には利用できる機能などに制約が有るかもしれませんが管理は不要なので非常に便利です。またAPIでのアクセスについても考慮しておく必要がります。一般的に、サードパーティーソリューションの場合にはAPIは各製品独自のものになるためSoftLaeyrの提供する標準APIからは操作できません。

バックアップ機能での例

バックアップ系のサービスをこの分類に当てはめてみたいと思います。

NewImage

すると上記のように分類されます。
「QuantaStor」や「Idera」はこの場合には、サードパーティーソリューションに分類されます。したがってスペックの選定や管理についてはユーザが実施する必要があるのだなとわかります。「Evault」はサードパーティーですがSoftLayerによりフルマネージドサービス提供される製品です。その結果、例えばバックアップ先の容量等に制約があったりしますがバックアップサーバの面倒は見なくても利用することが出来ます。

  • サードパーティーソリューションも独自APIから操作できるソリューションが選定されているようです。

まとめ

多数のサービスがありますが、このような分類をすると多少は見通しが良くなるのではないでしょうか。次回にはコンピュートノードやネットワークについても同様に分類をしてみたいと思います。

今回の分類は、「SoftLayerTechnology」および「IBM」が公開している分類ではなく、日本情報通信(株)での分類となりますのでご注意下さい。