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【デネクトの和】#16 「森」が見えたら次は何をする? AIを“一過性のブーム”で終わらせないための3つの実践的アプローチ

投稿者:danect⁺コラム

以前のコラムでは、AI導入で失敗しないための「データ起点による課題発見」の重要性についてお伝えしました。

「まずは業務プロセスを可視化し、ボトルネックを特定してからAIを処方する」というステップは、DX成功への王道です。


(以前のコラムの抜粋)失敗のワナ:「木を見て森を見ず」になっていませんか?

成果が出ないプロジェクトに共通しているのは、特定の業務課題(木)にいきなりAIという“特効薬”を処方しようとしてしまうことです。例えば、「問い合わせ対応を自動化したい」という課題に対して、すぐにチャットボット導入を検討するケースです。

もちろん、それも一つの解決策です。しかし、そもそも「なぜ問い合わせ対応に時間がかかっているのか?」という根本原因を探らなければ、本当の成果には繋がりません。もしかしたら、原因はマニュアルの分かりにくさや、製品の特定の不具合に集中しているのかもしれません。

部分的な効率化に終始し、ビジネスインパクトのある成果を見逃してしまう。これが「手段の目的化」という、よくある失敗のワナです。重要なのは、一本一本の木を見る前に、業務プロセス全体という「森」を正しく把握することです。


しかし、いざ「森」を眺めて課題が見つかった際、多くの現場で次のような「第2の壁」に直面します。

  • データで課題は見えたが、現場の協力が思うように得られない
  • 一度は改善したが、時間が経つと元の非効率な運用に戻ってしまう
  • AIを導入したものの、現場が使いこなせず形骸化している

今回は、こうした「実行と定着」のフェーズで鍵となる3つの追加情報をお届けします。

1.「デジタル・シャドウ」を活用した、バイアスのない可視化

以前のコラムでは業務プロセスの可視化を推奨しましたが、ヒアリングベースの可視化には「現場の主観」や「記憶違い」という落とし穴があります。

そこで有効なのが「プロセスマイニング(またはタスクマイニング)」の手法です。PCの操作ログやシステムの履歴データから、文字通り業務の「足跡(デジタル・シャドウ)」を再現します。

「本来はA→B→Cの順で進むはずの業務が、実際にはBとCの間で何度も手戻りが発生している」といった、現場担当者さえ無意識に行っている無駄を浮き彫りにできます。danect⁺課題解決ワークショップでも、こうした客観的データを用いることで、関係者全員が納得感を持って改善に取り組めるようになります。

2.AIは「置換」ではなく「拡張」と捉える

「AIで業務改善」と聞くと、多くの人が「人の仕事をAIに置き換える(自動化)」ことを想像します。しかし、成果が出続けている企業は、AIを「人の能力を拡張する副操縦士(コパイロット)」として設計しています。

例えば、問い合わせ対応の改善において、AIに全ての回答を任せる(置換)のではなく、「過去の膨大なナレッジから最適な回答案を数秒で提示し、最終判断は人間が行う(拡張)」という形です。

これにより、AIの誤回答(ハルシネーション)リスクを抑えつつ、新人とベテランのスキルの差を埋めることが可能になります。「AIに仕事を奪われる」という現場の心理的ハードルを下げ、協力体制を築く上でも、この設計思想は極めて重要です。

3.「小さな成功」をデータで証明し、文化を変える

大きな森の全ての木を一度に植え替えることはできません。データの分析によって特定した課題の中でも、「比較的容易に改善でき、かつ効果が数字で見えやすいもの」から着手しましょう。

  • Before: 月間の残業時間が〇〇時間
  • After: AIによる下書き作成導入後、〇〇%削減

このように具体的な数字で「勝てる」ことを証明すると、最初は懐疑的だった層も「自分たちの業務も楽になるかもしれない」とポジティブに変化します。この「成功体験の積み重ね」こそが、ツールとしてのAI導入を、組織文化としての「データ活用」へと昇華させる唯一の道です。

次のステップ:伴走者と共に「最短ルート」を進む

「データ起点の課題発見」から「現場への定着」までを自社だけで完結させるのは、決して簡単ではありません。

私たちNTTインテグレーション(旧:日本情報通信)の「danect⁺」は、単なるソリューションベンダーとしてではなく、お客様の隣で「森」を歩き、時にはプロセスマイニングで隠れた課題を暴き、時には現場の方々と対話しながら最適なAI活用を形にするパートナーです。

コラムを読んで「自社の森を一度見てみたい」と感じた方は、ぜひ次のステップとして、具体的なデータの集め方や現場の巻き込み方について、私たちとディスカッションしてみませんか?


  データ利活用の第一歩を、私たちと一緒に

「言うは易しだが、実行する時間もノウハウもない…」
そのお気持ち、よく分かります。

私たちNI+Cが提供する「danect⁺課題解決ワークショップ」は、単にツールを提供するサービスではなく、お客様の業務プロセスを深く理解し、データという客観的な事実に基づいて「どこに改善のポイントが眠っているか」を一緒に探し出すパートナーです。

  • 何から手をつければいいか分からない → 業務全体を可視化し、優先順位をつけます。
  • AIで成果が出ていない → データ分析に基づき、本当に効くAIの活用法を再設計します。
  • 検討する時間がない → 私たちが伴走し、最短ルートでの課題設定と解決を支援します。

具体的な一歩を踏み出すための壁打ち相手として、まずは貴社の現状やお悩みをお聞かせいただけませんか? Web会議での気軽なご相談から、貴社の「次の一手」がきっと見えてくるはずです。

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