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【OVE+Fusion】新しいニーズにも応える、AI時代の基盤選び脱VMware、シンプルな運用とエンジニアのスキルアップを両立させる選択肢

投稿者:クラウド事業本部 クラウドビジネス部

※この冊子は、2025 年 11 月に掲載されたアイティメディア編集局制作コンテンツを再構成したものです。
https://techtarget.itmedia.co.jp/tt/news/2511/04/news02.html

VMware の後継選びとして、既存の仮想化環境のモダナイズをご検討の方向けに、インフラ運用モダナイズの視点を含めた製品選定と運用者のキャリアアップや人材育成につながる方法について、現場の運用エンジニアの立場からご紹介します。

是非、ご覧ください。

以下、アイティメディアからの転載記事


NTTインテグレーション
クラウド事業本部
クラウドビジネス部
第二グループ
 高橋慶多氏

 「脱 VMware」では、仮想マシンを実行できる安価な選択肢を探す動きが盛んだが、これは運用人材の観点で大きな問題をはらんでいる。

 世の中では、インフラ運用の在り方が大きく変わりつつある。今後、多くの企業がオンプレミスで AI(人工知能)に取り組むのであれば、こうした新たなニーズに適応できる基盤、体制を構築できるかどうかは、企業の将来に直結する重大な問題になる。

 だからこそ、VMware の後継選びで考えたいのは、IT インフラを運用するエンジニアのスキルをどう高めていくかという視点だ。「仮想マシンのお守り役」の運用経験だけでは、新たな IT のニーズに適応し続けるのは困難であり、むしろそこにとどまるという判断はエンジニアにとってもリスクとなりかねない。

つまり、選択肢次第では、貴重な人材流出や採用難につながりかねない状況といっても過言ではない。このことを企業は考慮し、今いる貴重な人材がおのずとスキルアップできる環境に投資する必要がある。

 この点で注目できるのが、既存の仮想マシンを安定運用する基盤でありながら、新たな開発・運用のスキルが自然に身に付けられる環境を提供するソリューションだ。

 AI をはじめとした新しいアプリケーションでは、多くのケースでコンテナを前提とした開発と運用がなされている。場合によって仮想マシンを組み合わせるが、運用はコンテナ基盤であるKubernetesのルールに従って行われる。これこそが新たな主流となりつつある運用スタイルだ。

 仮想マシンをコンテナのルールで管理できるようになっていれば、コンテナベースのアプリケーション開発・運用を自社で進めるようになっても怖くない。運用エンジニアには、さらにアプリケーションレベルの開発・運用環境を整備する「プラットフォームエンジニア」化が求められつつあるが、コンテナ運用の考え方が身に付いているなら難しいことではない。

 そこでお勧めしたいのが、コンテナ環境で仮想マシンを稼働させる基盤への移行だ。代表的なソリューションとして「Red Hat OpenShift Virtualization Engine(OVE)」がある。

 Kubernetes をベースとしたコンテナ基盤ソフトウェアの有力な選択肢の一つが「Red Hat OpenShift Container
Platform(OpenShift)」だ。企業が求める信頼性と豊富な機能、パートナーによる強力なサポートで定評がある。OpenShift の機能をコンテナで仮想マシンを稼働する用途に絞り、手軽に導入できるようにしたのが OVE となる。

 レッドハットとの強力なパートナーシップの下でOVEを検証し、国内企業向けにパッケージ化して展開しているのがNTT インテグレーションだ。同社の高橋慶多氏(クラウド事業本部クラウドビジネス部第二グループ)はこう話す。

「OVE を使えば、従来の仮想マシン管理だけでなく、将来的にコンテナ化やクラウドネイティブアプリケーションへ
の移行も非常にスムーズです。VMware 運用担当エンジニアは自身のキャリアパスに悩みや不安を抱えていますが、そうした方々の道しるべになるものです」

 取りあえず既存の仮想マシンを OVE に移行する。そしてコンテナベースのアプリの開発や運用が必要になったら、
OpenShiftの別エディションに移行すればいいというわけだ。「OVE は、コスト効率の高い仮想マシンの移行先となります。弊社では、VMware との違いへの対応や移行作業を含めて、エンジニアに寄り添った支援をしています」

 OVEへの移行に当たって1つだけ注意すべき点がある。ストレージの取り扱いが異なることへの対応だ。コンテナはイミュータブル(不変)性という特徴を生かすため、原則として個々のコンテナでデータを保持しない。そのため別途、永続ストレージを設けてデータを共有する必要がある。仮想マシンでも共有ストレージを使うが、コンテナの永続ストレージは、考え方とアクセス方法が異なる。

 「コンテナ環境のストレージの仕組みは仮想マシンよりも複雑です。また、サーバやストレージなどのハードウェアまで考慮すると、システム構成の選択肢が増え、判断が難しくなります。多様な環境をサポートすることはpenShift の大きな魅力の一つですが、選択肢が増えることで悩みも増え、対応コストは上がりやすくなります。そこで NTT インテグレーションでは、OVE にストレージ環境をパッケージ化して提供することで、仮想化環境からコンテナ環境へのスムーズな移行を支援します。具体的には、『IBM Fusion』というOpenShift向けのストレージサービスをセットにして提供することで、複雑なストレージ環境をシンプルに管理できるようにします」

 高橋氏によると、IBM Fusion は、ソフトウェア定義ストレージ(SDS)及び統合基盤としての HCI(ハイパーコンバージドインフラ)、2 つの提供形態で OpenShift(コンテナ・仮想環境)のバックアップや効率的な運用を実現するストレージ管理ソリューションだ。 OpenShift上で動作するブロック/ファイル/オブジェクトストレージとして設計されており、ストレージの高度な保護、バックアップ、キャッシュ要素も備える。

 「IBM Fusion では、SDS 以外に『Fusion Access forSAN』という機能も提供しています。これは、従来の 3Tier構成と同様に外部 SAN の LUN を使用して、仮想マシンに仮想ディスク用の共有ファイルシステムを割り当てられる機能です」

 OVE と IBM Fusion をパッケージ化することで、仮想マシンとコンテナが共通して使える、データ保護機能が充実したストレージ基盤を即座に利用できるようにしているのだ。

 では、コンテナ環境への移行を目指すエンジニアは、OVEを利用することで、どのように「安心して」「シンプルに」「便利に」仮想マシンを運用できるのか。高橋氏は、使い勝手や機能について、こう説明する。

「日常的な操作は、OpenShift 共通の GUI(グラフィカルユーザーインタフェース)で行います。仮想マシンの起動、停止やログの確認などの基本的な操作も直感的に行え、『VMware vCenter』と大きな違いはありません。またOVE
と IBM Fusion は統合的に管理できます。バックアップ/リストア機能を利用する際にも、OVE の管理コンソールのメニューを 1 クリックするだけで、直接 IBM Fusion の管理コンソールに遷移できます。こうした統合性の高さは、運用観点で見たときに大きなメリットとなります」

 OVE では、OpenShift の管理コンソール上にある左サイドのメニューにある「Virtualization」から仮想マシンを操作する。操作したい仮想マシンを選択して、アクション項目から再起動や停止、移動を選べばよい。高橋氏によると、画面の操作感は、VMware vCenterやAmazon Web Services(AWS)の「AWS マネジメントコンソール」と変わらないという。

仮想マシンの操作画面(提供:NTT インテグレーション)

 仮想マシンおよび共有データのバックアップやリストアは、Fusion の管理画面に遷移してシームレスに実行できる。「バックアップのスケジュールや頻度などをポリシーとして作成し、そのポリシーをアプリケーション(ネームスペース)に割り当てて、自動的にバックアップを実行できます。既存の仮想環境からの仮想マシンの移行も容易です。メニューから『Migration for Virtualization』を選択し、移行のソースとターゲットを設定することで、スムーズに移行できます」

 NTT インテグレーションでは、OVE への仮想マシンのマイグレーションや、IBM Fusion を使ったバックアップやリストアなど、仮想環境からコンテナ環境への移行に伴い、ユーザー企業が抱えやすい課題を集中的に検証している。高橋氏は、エンジニア目線で OVE をこう評価する。

 「GUI で操作するだけなら、初めて触っても難しさを感じません。同じコンソールで仮想マシンだけでなく、ネットワーク、コンピュータリソースなどを一元管理できるため、運用のイメージがしやすいこともメリットです。また、オンプレミス、ハイブリッド環境、パブリッククラウドにも対応していることも強みです。一度 OpenShift の操作を覚えれば環境が異なってもほとんど同じ手順で運用が可能になります」

 OVE で使うOpenShift 共通の GUI コンソールの裏では、Kubernetesの管理の仕組みが動いている。Kubernetesの従来の管理との違いは「宣言的な運用」にある。

 Kubernetes による運用では、必要なリソース(アプリの数、ネットワーク設定、ストレージなど)を「YAML」とい
う可読性の高いテキストファイルに「宣言」として記述する。これは「コードとしてのインフラ(Infrastructure as Code:IaC)」とも呼ばれる。

 つまり、構成ファイルに「あるべき姿」を記述しておけば、Kubernetes がこの状態から逸脱しないように自動で作業する。ノード障害時に仮想マシン Pod を自動的に別ノードへスケジュールするといった障害対応も、その都度作業をする必要がない。

 「設定内容の確認や、設定ミスの発見がしやすくなります。意図しない設定変更や誤った構成の作成を防ぎ、インフラ全体の安定性を高めることができます。リソース分配の効率、可用性、安全性を、いちいち手をかけることなく確保できるのです。これによって、エンジニアは重要な仕事に労力と時間を費やせるようになります」
 OVE から始めることで、エンジニアは IaC への歩みも無理せずに進めることができる。

 「GUI ベースでスタートし、慣れてきたら、YAML ファイルからリソースを操作するといったように、日常業務の中でステップを踏んでスキルを高められます。コンテナと IaC という、運用エンジニアとしてこれから求められる 2 つのスキルをスムーズに身に付けられます」

 今後のインフラエンジニアにはさらに踏み込んで、プラットフォームエンジニアとなることが求められている。これは、ソフトウェア開発者がアプリ開発にだけ集中できるように、必要なツールやインフラをまとめて提供する役割を果たすエンジニアのことだ。

 「OVE を採用した瞬間から、運用担当者はモダンな技術に精通したエンジニアに求められるスキルの習得を開始できます」

 仮想化基盤の見直しは、エンジニアのキャリアアップを図る意味でも絶好のタイミングとも言える。レッドハットやIBM と密接に連携しながらハードウェアまで含めてパッケージとして提供する NTT インテグレーションの支援を得ながら、エンジニアの成長と、基盤の移行を両立させることをおすすめしたい。

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※この冊子は、2025 年 11 月に掲載されたアイティメディア編集局制作コンテンツを再構成したものです。https://techtarget.itmedia.co.jp/tt/news/2511/04/news02.html

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