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【NIC x Ops(にこぷす)通信】(Instana編)Linux未経験の私でもできた!IBM InstanaをAWS環境に導入してみた

投稿者:高巣

目次

  1. はじめに「NIC x Ops(にこぷす)」とは?
  2. 今回やってみた検証内容
  3. そもそもIBM Instanaとは?
  4. IBM Instanaの利用開始からエージェント導入まで
  5. 自分のサーバーはどこで見れる?IBM Instanaメニューの活用法
  6. まとめ

1.はじめに「NIC x Ops(にこぷす)」とは?

皆さま、こんにちは!
これからこのテックブログで、「にこぷす通信」という連載をスタートすることになりました!

NIC x Ops(にこぷす)』とは、
私たちの会社であるNTTインテグレーション(NI+C)の運用ノウハウと、
IBMさんの強力なソリューションを
Collaboration(コラボレーション)させた、IT運用高度化シリーズ(Ops)のニックネームなんです。

現代のIT運用の現場は、システムの複雑化や人手不足など、課題が山積みです。そんな現場を少しでも楽に、そしてエンジニアの皆さんが笑顔で「攻めの運用」ができるように支えたい。そんな想いがこの「にこぷす」には込められています。

「にこぷす」には、Instana(可観測性)のほかにも、Turbonomic(リソース最適化)Terraform(インフラ自動化)など、IT運用を劇的に変える製品がたくさんあります。

これからもこの通信を通して、「IT用語は難しいけれど、中身を知ればこんなに便利で面白いんだ!」というテクニカルな内容をご紹介していきますので、どうぞよろしくお願いします。

2.今回やってみた検証内容

あらためて自己紹介をさせてください。
4月から新しくIBM Instana担当になりました、社会人3年目の「私(高巣)」です。
3月まではマーケティング業務でキャンペーンの数字やリード獲得を追いかけていた私が、4月から心機一転、技術担当(主にAutomation製品)として歩み出すことになりました。

この「NIC x Ops(にこぷす)通信:Instana編」は、全6回すべて、私が執筆を担当させていただきます!
1年かけてじっくり成長していく姿をお届けする予定です。

【この連載での私のゴール】
全6回の執筆を通じ、1年後の最終回を書く頃には、「お客様の環境に合わせて、自分ひとりでセットアップを完遂できるスペシャリスト」になることを目標に掲げています!

記念すべき第1回となる今回は、「Linuxって何?」「コマンドを打つのも怖い…」という超初心者状態の私が、まずは自分の手でInstanaの導入に体当たりで挑戦した記録をまとめました。

【検証環境の構成図】
今回の検証では、以下の図のように「AWS上のサーバー」にInstanaエージェントを導入し、そのデータが管理画面へ届くまでの流れを確認しました。

【環境の詳細と使用ツール】
今回の検証環境は以下の通りです。

項目内容
サーバー(AWS)AmazoEC2インスタンス
OSAmazon Linux 2023
インスタンスタイプt3.small
最初はt2.microで試しましたが、容量の関係でt3.smallに変更しました。
操作ツールTera Term(コマンド入力にドキドキしながら使用しました)
必要な権限Instana管理画面にログインできるアカウント

3.そもそもIBM Instanaとは?

サービスやアプリケーションの性能を管理する、アプリケーションパフォーマンス管理(APM)の製品です。
クラウドネイティブ アプリケーション・マイクロサービスといった複雑かつ頻繁に変化するシステム環境における、“可観測性(Observability)”を提供し、 従来の監視では難しい「利用者視点の監視」・「ボトルネックの特定」・「機械学習による予兆検知」を実現します。

一言でいうと「エージェントを1つ入れるだけで、複雑なシステム全体を全自動で可視化し、障害の根本原因を瞬時に教えてくれる監視ツール」です。

4.IBM Instanaの利用開始からエージェント導入まで

ステップ0:管理画面を日本語にしよう

IBM Instanaのログイン直後は英語表記なので、まずは使いやすく日本語に変更します。

1. 左メニューの [Settings] をクリック

2.  [User settings] を選択

3. [Language] で 「Japanese」 を選択して保存!

ステップ1:エージェントのスクリプトを選択

管理画面のメニューから、監視対象に合わせたインストール用のコマンド(スクリプト)を発行します。

1. 左メニューの [エージェントとコレクター] をクリック

2. 青字の [エージェントのインストール] をクリック

3. 今回は [Amazon – Elastic Computing (EC2) – Linux] を選択

4. ステップ2のスクリプトをコピー

今回は、ステップ1を以下の画像のように選択し、ステップ2のスクリプトをコピーします。

ステップ1の「パッケージ化モード(動的 vs 静的)」とは
エージェントの「アップデート(更新)の仕組み」のことです。

モード意味メリット
動的(Dynamic)自動更新がオンの状態エージェントが必要な部品をネットから自動で取ってきて、常に最新の状態を保ちます。手間がかからないので、基本はこちらが推奨です。
静的(Static)本体にすべて入っている状態必要な部品をすべて最初から持っています。ネットに繋げない環境や、勝手に更新されては困る「超・慎重派」なシステムで使われます。

ステップ1の「ランタイム(Azul Zulu 11 vs Eclipse OpenJ9 11)」とは
エージェントの「アップデート(更新)の仕組み」のことです。
InstanaのエージェントはJavaという言葉で作られているので、それを動かすための専用エンジンを選ぶ必要があります。

種類特徴をざっくり言うと
Azul Zulu 11「定番の安定エンジン」です。非常に一般的で、多くの環境でトラブルなく動く実績があります。
Eclipse OpenJ9 11「省エネエンジン」です。もともとIBMが開発したもので、メモリー(作業机の広さ)をあまり使わずに動くのが得意です。

ステップ2:Tera Termへ移動し、起動からインストールまで

いよいよTera Termでコマンドを実行します。

1. 管理者権限になる
今回は検証作業のため管理者権限で作業をすすめましたが、「sudo」コマンドが利用できる一般ユーザーでも問題ありません。

  • 入力するコマンド:sudo su –

2. ステップ1でコピーしたスクリプトを貼り付けて、エンターキーを押す(インストール開始)

curl -o setup_agent.sh https://setup.instana.io/agent && chmod 700 ./setup_agent.sh && sudo -E ./setup_agent.sh -a O_xPXPnaToa9ZpkiPG0Elg -d O_xPXPnaToa9ZpkiPG0Elg -t dynamic -e ingress-orange-saas.instana.io:443 -s -y 

3. インストールの完了を確認

画面が動き出し、最後に 「Instana agent service started up」 と表示されれば成功です!
※インストール自体は、だいたい2〜3分ほどで終わります。

ステップ3:インストール確認方法

コマンドを実行して「完了したっぽい」と思っても、本当に自分のサーバーがInstanaに認識されているか確認するまではドキドキしますよね。実際にInstanaの画面でチェックしてみましょう!

1.  Tera Termで自分のホスト名を確認

  • 入力するコマンド:hostname

2. Instanaの画面へ

2.1 左メニューの [エージェントとコレクター] をクリック
開くと、現在接続されているサーバーの一覧が表示されます。

2.2 1 で確認した、自分のホスト名を検索

2.3 [エージェントの詳細]項目の自分のホスト名をクリック

2.4 クリック後、「問題なし」と出たら、無事にInstanaとの通信が成功しています!

5.自分のサーバーはどこで見れる?IBM Instanaメニューの活用法

エージェントの導入が終わったら、次はいよいよ「自分のサーバーがどう見えているか」を確認しましょう。
Instanaの左メニュー(黒いバーのエリア)には多くの項目が並んでいますが、初学者がまず覚えるべき「自分のサーバーを見つけるための入り口」は主に2つです。

①エージェントとコレクター(メニューの下方)
②インフラストラクチャー(メニューの中ほど)

どちらの入り口からでも、自分のホスト名をクリックすることで、サーバーの詳細画面(ダッシュボード)へ移動できます。詳細画面では、サーバーの「健康状態」を把握することができます。

① 「エージェントとコレクター」:接続状態をリストでチェック

メニューの下方にある [エージェントとコレクター] をクリックすると、現在Instanaと通信しているサーバー(エージェント)が一覧形式で表示されます。
「正しくインストールできたか不安」「まずはホスト名を検索して確実に見つけたい」という時は、ここから探すのが一番の近道です。

1. ステップ3の2.1~2.4実施後、左上の […(2)] > 自分のホスト名をクリック

下記画像のように、「サーバーの健康状態」がわかります。

② 「インフラストラクチャー」:視覚的に環境を把握する

メニューの中ほどにある [インフラストラクチャー] は、Instanaの最大の特徴である「インフラストラクチャー・マップ」へと繋がる入り口です。
ここではサーバーがアイコン(立方体)として視覚化されており、複雑なシステム環境の中でも自分のサーバーがどこで、どのような状態で動いているのかを直感的に見つけることができます。

1. メニューの中ほどにある [インフラストラクチャー]をクリックし、自分のホスト名を検索

2. ホスト名で検索後、自分のサーバーがアイコン(立方体)として表示される

3. 自分のサーバーを見つけたら、ダッシュボードを開く
マップ上に表示されたボックス(自分のサーバー)をクリックし、表示されたメニューから「ダッシュボードを開く」を選択します。すると、ホスト(サーバー)内で動いているOSやプロセスの詳細な健康状態を確認することができるようになります。

「Instanaエージェント」や「プロセス」の健康状態の詳細は次回以降ご紹介します。

まとめ:自分のサーバーが「見える」感動!

Linux未経験、「コマンドを打つのも怖い」という状態からスタートした今回のInstana導入検証でしたが、実際に手を動かしてみて実感したのは、「システムの状態を可視化すること」の重要性です。
サーバーが、Instanaを通すことで健康状態を手に取るように把握できるようになりました。IT運用の世界でも、正確な現状把握なしに安定稼働は望めません。Instanaという強力な武器を得ることで、私たちは「起きたことに対応する(守り)」から、「予兆を捉えて対策する(攻め)」の運用へとステップアップできるはずです。

この連載での私のゴールは、1年後の最終回までに「自分ひとりでセットアップを完遂できるスペシャリスト」になること。皆さんと一緒に、一歩ずつ成長していければと思います !

次回予告:Instana編 第2回

「迷子にならない!Instana管理画面の歩き方と『インフラストラクチャー・マップ』の秘密」(予定)

第1回で少しだけ触れた管理画面を、次回はさらに深掘りしていきます。
「項目が多すぎて、どこを見ればいいかわからない……」という初学者ならではの不安を解消!数千台のサーバーが動く大規模な環境でも、一瞬で全体像を把握できる魔法のような機能「マップ」の見方を分かりやすく解説します。

2026年7月上旬 投稿予定です。どうぞお楽しみに!

「にこぷす通信」について

「NIC × Ops(にこぷす)通信」は、隔週で皆さまに情報をお届けします。
このシリーズでは、Instana(可観測性)をはじめ、Turbonomic(リソース最適化)やTerraform(インフラ自動化)など、IT運用を劇的に変える製品をピックアップしていきます。
これからも最新の技術検証をチームで継続し、皆さまの現場ですぐに役立つ「有益な知見」を全力で共有していきます。 次回の連載もお楽しみに!

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