NI+C EDIシリーズ<第26弾> “APIもEDIも、社内外のデータ連携をまるっと統合する仕組みとは”
投稿者:下
皆さん、こんにちは。
日本情報通信 EDI事業本部テクニカルサービス部の下です。
今回は近年急速な普及が進むAPIと、API連携機能を提供する弊社新サービス「IRIS Connect」についてご紹介いたします。
目次
1.EDIとAPI連携
2.API市場拡大の背景とデータ連携における問題
3.IRIS Connectとは
4.IRIS Connectの特徴
5.終わりに
1.EDIとAPI連携
「大量」「一括」のEDI、「リアルタイム」「柔軟性」のAPI連携
みなさんはEDIとAPI連携についてそれぞれイメージをお持ちでしょうか。
EDI(Electronic Data Interchange)は、企業や行政機関などがコンピュータをネットワークで繋ぎ、伝票や文書を電子データで自動的に交換することです。小売、製造、ヘルスケアなどの大手企業で利用されています。
受信者がEDIシステムを利用していれば、異なるシステム間でも通信ができます。
API(Application Programming Interface)は、ソフトウェアアプリケーション同士が直接通信可能となる手段です。APIを使えば、アプリケーションは他のアプリケーションの機能やデータにアクセスできます。。
EDIとAPIはデータ交換ができるという共通点がありますが、その目的と機能性にいくつか違いがあります。
代表的なものとしては下記の2点が挙げられます。
速度
EDIトランザクションは通常、バッチ処理として一定の間隔で送信されます。
そのため、大量のデータの受け渡しを一度に行うことが可能で、一括で処理する頻度は、日次、週次、月次など、要件によって異なります。
EDIは主に大量のデータを組織間で一度に送受信するトランザクションに使われるため、リアルタイムの応答を必要とする通信要件には向いていません。
APIはリアルタイムの操作が可能であり、データの変更がすぐに反映されます。
APIはアプリケーション間の直接の通信を可能にし、即時の応答と効率的なデータ反映を実現します。
そのため、リアルタイム性とインタラクティブ性が求められるアプリケーションやWebサービスに用いられます。
依存性
EDI の通信を行うためには、送信者と受信者の両方が同じ EDI 標準(例: ANSI X12 、 EDIFACT)をサポートしている必要があります。
APIの場合は、APIが提供するエンドポイントとその仕様(リクエストのフォーマット、レスポンスの構造など)を理解していれば、その背後にあるアプリケーションの詳細な機能や実装について、データ連携をする段階では知る必要がありません。
2.API市場拡大の背景とデータ連携における問題
API連携に対応したいけれど・・・
近年、DXの進展やクラウドビジネスの普及に伴い、APIを利用したサービスが急速に広まり、API市場が大幅に成長しています。
実際、弊社にもAPIに関するお問い合わせを数多くいただいています。
API市場拡大の背景には、クラウドサービス・モバイルアプリ・IoT機器の普及という要因が考えられます。
社内外あらゆる場所に多くのデータが存在する昨今、それらのデータ利活用を考える企業も多いのではないでしょうか。
その一方で、社内外とのデータ連携にこのようなお悩みはないでしょうか。
3.IRIS Connectとは
「繋げる」「まとめる」「管理する」
API市場の拡大、データ活用に関するお悩みを踏まえ、現在EDIからデータインテグレーションへの拡充をテーマに新たなサービスを企画しています。
受発注業務に特化した従来のEDIにはない、API連携・EAI・ETLニーズに対応したサービスの提供を予定しています。
それが今回取り上げる「IRIS Connect」です。
IRIS Connectは、社内外のデータを「繋げる」「まとめる」「管理する」データインテグレーションプラットフォームサービスです。
NI+C EDI接続、Web‐APIサーバー接続、Web-APIクライアント接続の3つのインターフェースを提供し、各種システムやアプリケーション間のデータ連携、フォーマット変換や文字コード変換を含むデータ加工を可能にします。
4.IRIS Connectの特徴
IRIS Connectの特徴は下記3点です。
①開発から運用まで全面サポート
NI+CがAPI連携の開発から日々の運用まで対応することで、開発や運用のアウトソースによりお客様の負荷を軽減します。
②信頼性と利便性
NTTグループの強みを活かした高い可用性とセキュリティ性ヘルプデスクは、24時間365日お問い合わせを受付可能です。
③一気通貫でシステム連携
Web-APIサーバー/クライアント接続、データ変換、そしてNI+C EDIサービスとの連携により基幹システムまで一気通貫のシステム連携を実現します。
5.終わりに
EDIとAPI連携の強みを生かしたサービス展開へ
ここまでEDIとAPI連携の違い解説や、この度ローンチしたIRIS Connectの紹介をいたしました。
データ連携という共通点があることから、「今後API連携はEDIに代わる手段になるのでは」と考えられる方もいらっしゃるかもしれません。
しかしながら、EDIとAPI連携にはそれぞれメリット、デメリットがあります。
これまでEDIで実現が難しかったリアルタイムでのデータの送受信が可能なAPI連携と、EDIですでに実現している企業間の大量データ連携のように、それぞれの特徴を活かした棲み分けと共存によって、より有用なデータ連携サービスを皆様にご提供していきたいと考えております。
API連携の需要はこれから増えてくるものと想定しておりますので、お困りの際は、弊社 EDI事業本部までお問い合わせください!