NI+C EDIシリーズ<第22弾> "JNXについて詳しく解説-JNXの認定事業者であるNI+Cとの関係とは‐"
投稿者:佐藤
皆さん、こんにちは。
日本情報通信 EDI事業本部テクニカルサービス部の佐藤です。
今回は弊社のサービスの一つである、「NMS Plus/.com Exchange セキュアドネットサービス」と、弊社がCSP(Certified Service Provider)として認定されている「JNX」について取り上げます。
目次
1.JNXとは
2.JNXへ加入するには
3.NMS Plus/.com Exchange セキュアドネットサービスとは
4.NMS PlusとJNXとEDIについて
5.終わりに
1.JNXとは
まず、「JNX」が何かを紹介していきます。
JNXとは、以下の特徴を持った業界共通ネットワークになります。
≪JNXの特徴≫
・自動車業界を中心とした企業間取引を統一形式で行うためのネットワークである。
・JNXを活用することで、個別にやり取りしていた自動車部品やCADデータ、電子決済などを業界全体で統一的に扱うことができるようになった。
・北米で規格化・構築された企業間取引ネットワークである「ANX」(Automotive Network eXchange)を基にして「JNX」(Japanese Automotive Network eXchange)が策定された。
・運営組織は、財団法人日本自動車研究所(JARI)のJNXセンターである。
・JNXセンターによって認定された「CSP」によってネットワーク運用が行われている。
この様に「JNX」とは、自動車産業をはじめとする産業界を繋ぐ業界共通ネットワークのことです。
ちなみに、日本情報通信がCSPに認定されたのは2000年09月で、20年以上の歴史があります。
(沿革・参考)
2000年05月 財団法人日本自動車研究所にJNXセンター設立
2000年09月 株式会社トヨタデジタルクルーズをCSP認定
日本情報通信株式会社をCSP認定
2000年10月 JNX自動車業界共通ネットワークサービス開始
2000年12月 テレコムサービス株式会社(現ソフトバンク株式会社)をCSP認定
2.JNXへ加入するには
JNXは、日本自動車研究所(JARI)のJNXセンターが運営組織となりますので、加入するには一定の手続きが必要になります。ここでは、簡単にその流れを紹介します。
≪JNX加入までの流れ≫
前提:取引を行うユーザ同士で、JNXを介して取引を行うことの合意をする
①ユーザが利用するプロバイダーをCSPの中から選択する。
②常時接続(帯域保証/ベストエフォート型)か、随時接続(インターネット利用)のネットワークにするかを検討し、加入申込みをして、JNXセンターから加入承認を受ける。
③②と並行して、自社のシステム環境(回線/設備)の整備を行う。
基本的には、選択したCSPと相互に連携を取りながら加入申請やシステム環境の整備を進めていくことになります。
3.NMS Plus/.com Exchange セキュアドネットサービスとは
続いて、NI+Cのサービスである「NMS Plus/.com Exchange セキュアドネットサービス」を取り上げます。
「NMS Plus/.com Exchange セキュアドネットサービス」は、以下の特徴を持ったネットワークサービスです。
≪NMS Plus/.com Exchange セキュアドネットサービスの特徴≫
・ビジネス用途のネットワークであり、企業向けのイントラネットとして位置付けられている。
・規定のサービスレベル、セキィリティレベルが定義されたネットワークである。
・グローバルアドレス網のためインターネットと同様に広く普及が可能である。
・「NMS Plusセキュアドネットサービス」、「.com Exchangeセキュアドネットサービス」の二つのブランドが提供されている。
・EDIサービス(EDIゲートウェイサービス、.com Exchange次世代EDIサービス、NetConferenceサービスなど)のネットワークサービスとして機能している。
この様に、「NMS Plus/.com Exchange セキュアドネットサービス」は、セキュアなビジネスネットワークとして構築でき、EDIサービスの主たるインフラ基盤として機能しているのです。
4.NMS PlusとJNXとEDIについて
続いて、このネットワークサービスとEDIサービスの関係性についてご紹介していきます。
まず、NI+Cは設立当初からエクストラネット向けのサービスの提供を行い、事業を発展させてきましたが、サービスを提供をする中で、「多XXX」(※)というEDIの課題事象に直面してきました。
「多XXX」の事象により、発注先ごとに別個のネットワーク・インターフェイス・フォーマットを用意する必要が出てきたため、その分コスト面・運用面で負担が大きくなりました。
(※)多回線、多通信プロトコル、多VAN、多端末、多変換、多取込インターフェース、多画面を指す
そこで、業界標準的に利用出来る「NMS Plusセキュアドネットサービス」・「EDIゲートウェイサービス」を提供することで受発注社のコスト削減を図ってきました。
現在では、これをコアサービスとして「.com Exchange」にも適用し、「.com Exchangeセキュアドネットサービス」、「.com Exchange次世代EDIサービス」というブランドで提供をしています。
また、EDIを用いて発注元と仕入先が取引を行う場合、それぞれのシステム環境はもう一方の環境に干渉しないことが原則になります。
つまり、発注元がインターネットという公共の仕組みを指定して、仕入先がISPを選択した場合、仕入先の各企業がどこのISPと契約するかは仕入先の選択肢に委ねられており、発注元企業は干渉していないということです。
ごく当たり前のことに聞こえますが、この構造の仕組みこそが「NMS Plusセキュアドネットサービス」になります。
「NMS Plusセキュアドネットサービス」では、マルチキャリアを採用し、サービスの中心にサービス分離帯を設け、一方のユーザーともう一方のユーザーでキャリアや品目を各々別個に選択出来る構造にしています。
この仕組みは更に認定事業者(CSP)という選択肢を増やして、「JNX」へと発展していきました。
つまり、「JNX」 サービスは「NMS Plusセキュアドネットサービス」をベースとして提供されているのです。
「JNX」のCSPであるNI+Cを選んでいただくことで、そのまま「NMS Plusセキュアドネットサービス」の機能をご利用頂くことが可能です。
5.終わりに
今回は、弊社サービスである「NMS Plus/.com Exchange セキュアドネットサービス」と、CSPとして認定されている「JNX」について取り上げましたが、いかがでしたでしょうか。
本記事が少しでも皆さんのお役に立てると幸いです。
それではまた、次回のEDI事業本部の記事をご期待ください。